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了い
「了い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
了いの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「国際殺人団の崩壊」より 著者:海野十三
、やおら、ずんぐりと太い身体をおこして立った。 「みなさん、例月議事は、これで終
了いたしましたが、次に是非みなさんの御智恵を拝借したいことがあります。御承知でも....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
ねていた。 『ドウダネ、堀出し物でもあるかネ?』 『何にもありません。悉皆焼けて
了いました、』とKは力の抜けた声をして嘆息を吐いた。 『シーボルトは?』 『焼け....
「カンカン虫殺人事件」より 著者:大阪圭吉
り換えなどをして食って行く労働者である。その二人が五日前の晩から行方不明になって
了い、捜査に努力した水陸両警察署も、何等の手掛を得る事も出来ず、事件はそのまま忘....
「大宇宙遠征隊」より 著者:海野十三
ると、パッと挙手の礼をして、 「火星人部隊の協力によって、ただいま本艇の修理が完
了いたしました」 「そうか、ご苦労」 「では、直ちに出発じゃ、火星へ向って出発!....
「草迷宮」より 著者:泉鏡花
山一ツ秋谷在へ近道でござりまして、馬車こそ通いませぬけれども、私などは夜さり店を
了いますると、お菓子、水菓子、商物だけを風呂敷包、ト背負いまして、片手に薬缶を提....
「政談十二社」より 著者:泉鏡花
あるのに慌てるような風ではない。 「まあどうしたというのでございますか、抽斗にお
了いなすったのは私もその時見ておりましたのに、こりゃ聞いてさえ吃驚いたしますもの....
「悪獣篇」より 著者:泉鏡花
」 無二の味方で頼母しく慰めた。 「いやまた、こう辟易して、棹を畳んで、懐中へ
了い込んで、煙管筒を忘れた、という顔で帰る処もおもしろい感じがするで。 それに....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
青瓦で葺いた小さな家屋のぎっしり建て込んだ、あのけばけばしさには、つくづく呆れて
了いました。 『あれが私の生れた同じ鎌倉かしら……。』私はひとりそうつぶやいたよ....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
最早どこにも痕跡をとどめない。むろん此等の人達は、すでに地上とはきれいに絶縁して
了い、彼等の墓石の上に、哀悼の涙を濺ぐものなどは、最早只の一人もない。彼等には再....
「花束の虫」より 著者:大阪圭吉
ら二十分頃迄だろうと思います。何分、不意に恐ろしい場面を見て、すっかり取のぼせて
了いましたので――」 恰度この時いつの間にかやって来た例のカイゼル氏が、二人の....
「月世界跋渉記」より 著者:江見水蔭
要な室は比較的に安全ではあったが、外に出て見ると誠に酷い有様だ。 羽根は飛んで
了い、檣は折れ、その他表面にある附属物は一切滅茶滅茶に破損して、まるで蝗の足や羽....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
ぬかという懸念は無く成ったが、あの儘自分だけで渡り終って、先を急ぐとて独で行って
了いはせぬか。それが気遣われるばかりで有った。 やがて其半途まで綱渡りを進めた....
「悪因縁の怨」より 著者:江見水蔭
矢張船を待たして置いてお乗りになれば、この風ですから、帆も利きます、訳無く行って
了いますよ」 「成程なア、それは妙だ」 「川崎の本街道へお出ましになれば、馬でも....
「怪異暗闇祭」より 著者:江見水蔭
てから斬付ける手筈でしたが、矢張いけませんでした。長四郎があべこべに眼を潰されて
了いました」 「向うから目潰しを投げたのか」 「いいえ、指を眼の中へ突込みやあが....
「私の仕事 松篁の仕事」より 著者:上村松園
を期するために、今度は是非に謹製致したいと思いながら、遂に三年許りの歳月が過ぎて
了いました。今年は是非共献上致さねばなりませぬので、只今下絵浄書中でございます。....