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予察
「予察〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
予察の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
選票の多寡に由て決すべきもので無いから、文芸審査の結果が意料外なるべきは初めから
予察せられる。之を重視するのが誤まっておるのだが、二十五六年前には全然社会から無....
「新春偶語」より 著者:寺田寅彦
気温の積分的作用が必要であって、これが不足すれば必ず凶作が来る。それで年の豊凶を
予察するには結局その年の七、八月における気温や日照の積分額を年の初めに予知するこ....
「或る農学生の日誌」より 著者:宮沢賢治
をとって調査にかかった。僕は郡《ぐん》で調《しら》べたのをちゃんと写《うつ》して
予察図《よさつず》にして持っていたからほかの班のようにまごつかなかった。けれども....
「魔都」より 著者:久生十蘭
、諜報部長の重大なる職責は果し得ぬでありましょう。手前らは早くもこのようなことと
予察し、同文のものをここに持っておるのであります」
といって奥深いポケットから....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
出されたまま帰って来ないということを聞いた時、利七はもうこの世のものでなかろうと
予察したが、矢張りおれが見込んだ通りだった。……どうも、気の毒なことをした。こん....
「平ヶ岳登攀記」より 著者:高頭仁兵衛
の耳に響いた、地図を見ると輯製二十万分一図の日光図幅にも、地質調査所の四十万分一
予察図にも明記してあるが、いずれも標高を記してない、しかし三魚沼の最高峰とすると....
「火と氷のシャスタ山」より 著者:小島烏水
、絶頂の剣ヶ峰ともいうべき、シャスタ・ピークまでは、達しなかったのだから、一個の
予察地形図をスケッチしたぐらいの、軽い気分で読んでいただきたい、何も登山記だから....
「三国志」より 著者:吉川英治
采では間に合わない。ここでは人間の正味そのものしかない。総帥の精神力による明断や
予察が、実に、全軍の大きな運命をうごかしてくることになる。 文醜は、帰陣すると....
「三国志」より 著者:吉川英治
口を緘して、何もいわなかった。 曹仁は、その晩、夜襲を敢行した。けれど、李典の
予察にたがわず、敵には備えがあった。 敵の陣営深く、討ち入ったかと思うと、帰途....
「三国志」より 著者:吉川英治
ころが、さすがに曹操は、百|錬の総帥だけあって、 「今夜、また来るぞ」と、それを
予察していた。 馬超の性格と、初度の敵の損害の少なかった点から観て、早くも、そ....
「三国志」より 著者:吉川英治
がいない」 騒然と、その二人に対して、非難の声が起ったが、玄徳は、険悪な空気を
予察して、 「もし私的に、二人へ危害を加えなどしたら、その者は大罪に処して、三族....
「三国志」より 著者:吉川英治
の父は答えた。司馬仲達の急ぎに急いでいた理由は、果たせるかな、孔明がおそれつつも
予察していたところと、まったく合致していたのである。 司馬懿仲達軍のこのときの....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
行ったら、尊氏軍の死傷もおそらくかず知れなかったことだろう。――尊氏はよくそれを
予察していた。――いや正成を知悉していたのである。彼はまだ心のどこかで正成に惹か....
「黒田如水」より 著者:吉川英治
おるように思われますゆえ、城を突出して、奇襲に出て来るおそれは充分にあるものとご
予察ください。とかく長陣には、寄手のほうが飽み易く、油断も生じ易いものでございま....
「黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
して、何と何が見えるとか見えないとか、久しいこと話していた。 農商務省四十万分一
予察地質図に拠ると、片貝川の上流地方はすべて片麻岩として記載してある。今までの所....