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「予防注射〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

予防注射の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
競馬」より 著者:織田作之助
ると信じている頑冥《がんめい》な婆《ばあ》さん以上に注射を怖《おそ》れ、伝染病の予防注射の時など、針の先を見ただけで真蒼《まっさお》になって卒倒《そっとう》した....
道標」より 著者:宮本百合子
であれだけ死んだんですから、ソヴェトは決して無関心だとは思えません。でも、一般に予防注射なんかどの程度やっているかしら……」 モスク※に一年半ちかくいた間に、....
伸子」より 著者:宮本百合子
すると、佃は案外真面目に云った。 「私はたぶん大丈夫でしょう、三四ヵ月前に種々な予防注射をしましたから」 「まあ、どうして?」 「Y・M・C・Aの方から、仏蘭西....
ドグラ・マグラ」より 著者:夢野久作
信じて来られると、吾輩の話の筋道がスッカリこんがらがって滅茶になって終うから一寸予防注射をこころみた訳さ。アハハハハ」 私は本当に夢から醒めたように深呼吸をし....
超人鬚野博士」より 著者:夢野久作
くて、生理や解剖が一番安いようだ。これは衛生学部だと狂犬病の実験に供して、高価い予防注射液を作る資本にするから、割に合うので、生理や解剖だと切積った研究費で博士....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
。でも呼び出しがかかる迄ねばっていよう。ほら、上って来た、冨美公。きのうチブスの予防注射をしたら腕が痛くて熱が出て、けさ早くは出られなかった由。 御寿司の御馳....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
。何故ならば、ベソの件は別として相当もうたまって居りますもの。 先ず、チブスの予防注射は完了いたしました。いいでしょう? これで大安心というものです。それから....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
す、紀州よ。きょうは(二十七日)うちのものは殆ど皆左腕が重いのよ。きのうチブスの予防注射いたしました。私は三回に分けてして貰います。三年ほど前そうして熱を出さず....
死の接吻」より 著者:小酒井不木
は破竹の勢で東京の各所に拡がった。毒性が極めて強かったためであろう、一回や二回の予防注射は何の効も奏せず、人々は極度に恐怖した。五十人以上の職工を有する工場は例....
犬神」より 著者:小酒井不木
「あなた、狂犬に噛まれたでしょう。わたしが毒をすっかり吸い取って上げたから、もう予防注射を受けなくてもよいわよ」 といった。そしてその夜、四五回も彼女は私の血....
俗臭」より 著者:織田作之助
程の医学的知識と勇気、英断を要するものだという持論が彼女を慰めた。政江の周囲には予防注射をすら怖れるような見ともない人間ばかりが集っている。この事実がいつも政江....