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争うべからざる
「争うべからざる〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
争うべからざるの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「近時政論考」より 著者:陸羯南
でに二種の分子を孕み、いまだ相|軋轢するに至らざるも、隠然その傾向を異にしたるは
争うべからざるがごとし。民権論派はもと民選議院論に促されて起こりたるの姿あれども....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
せるほどの静けさが味わいたい」と私がいった。 「それは理知の快味だ。驚いた刹那は
争うべからざる驚きの意識で占領された刹那じゃないか。その意識こそ尊い意識だ」 「....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ったために、徳川幕府の寿命がまだ十年持つところを、九年早めてしまったような形勢は
争うべからざるものであります。 勝海舟《かつかいしゅう》のような目先の見えたも....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
し、微笑していた。そしてその恐るべき聖ミカエル(訳者注 天の兵士の長)のうちには
争うべからざる壮大の趣があった。
ジャヴェルはかく恐ろしくはあったが、何ら賤《....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
ジャンはコゼットのために力を尽した。彼はある程度まで彼女の魂を作り上げた。それは
争うべからざる事実だった。しかるに、その仕事をした者は恐るべき男であった。しかし....
「博物誌あとがき」より 著者:岸田国士
ものを書くルナール」の名声は、彼をますます「小さなもの」のなかに閉じこめたことは
争うべからざる事実である。 しかし、彼の本領は必ずしも、文字でミニアチュールを....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
うことができなかった。こういう考え方があるということだけでも、事実だということの
争うべからざる証拠だった。私は悪魔を追いかけようとしたが、それはむだだった。とい....
「嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
」が効用を発揮しはじめます。事の善悪は後にこれを論じます。しかしともかく、それは
争うべからざる事実です。 七 人間はだいたいにおいて保守的なもの....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
する術も知らず、むしろこれらの事柄は男子たる羽山が積極的に指導し愛撫すべきことは
争うべからざる公知の事実である。それにも拘らず原告は故意にそれらの指導をなさず、....
「学校教育における図書館の利用」より 著者:佐野友三郎
上に自ら進む所以を教えざる結果、彼我の国民教育を終了せる者の間に著しき懸隔あるは
争うべからざる事実なり。これ主として国語問題に由来し、我が漢字のために費やす時間....
「米国巡回文庫起源及び発達」より 著者:佐野友三郎
ン」、「ペンシルヴェニヤ」、「メリーランド」、「オハヨー」、諸州に普及して、既に
争うべからざる成績を得たり。今、ニユーヨーク巡回文庫その他の組織中、共通または著....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
許しを得た様なものだ、この後の太陽の光景は見る事が出来ぬけれど、 間もなく天に、
争うべからざる恐ろしい凶兆が現われた。 この時は丁度火星が地球と対面の地位に在....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
だな。」と思った。しかも、こういうたぐいの議論がだんだんに勢力を張って来たのは、
争うべからざる事実であった。 その当時のわたしはもちろん無我夢中であったが、今....
「奥州における御館藤原氏」より 著者:喜田貞吉
、当時においてなんと公称しておろうとも、仏に対してみずから告白したこの事実のみは
争うべからざるものである。 しからばその部下の民はどんなものであったであろうか....
「回顧と展望」より 著者:高木貞治
許さないけれども,既に今までにも,相当清新にして愉快なる成果を挙げていることは,
争うべからざる事実と言わねばなるまい.恰もその際,学術界の全面的交通杜絶の為に,....