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「争ひ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

争ひの前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
高島異誌」より 著者:国枝史郎
の隣の空地を贖ひ、多くの工匠を召し集めて、数奇を凝らせる館を築けば、即ち屏障光を争ひ、奇樹怪石後園に類高く、好望佳類類うもの無し。婢僕多く家に充ち、衆人を従へて....
渋江抽斎」より 著者:森鴎外
しより、近来|伊藤源佐、荻生惣右衛門などと云ふやから、みな己の学を学とし、是非を争ひてやまず。世の儒者みな真闇になりてわからず。余も亦少かりしより此事を学びしが....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
と開拓とを主とする穏健説の由。 方今、日本に於ては朝幕と相わかれ、各々蝸牛角上の争ひに熱狂して我を忘れつつある間に、東北の一隅にかかる大経綸策を立つる豪傑の存在....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
便宜の明地《あきち》に大釜を据ゑ白粥を焚きなどするを、貧民妻子を引連れ来りて之を争ひ食へる状《さま》は、宛然《さながら》蟻《あり》の集まる如く、蠅の群がるに異な....
万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
中大兄(天智天皇)の三山歌の反歌である。長歌は、「香具山は畝傍を愛しと、耳成と相争ひき、神代より斯くなるらし、古も然なれこそ、現身も妻を、争ふらしき」というので....
わが血を追ふ人々」より 著者:坂口安吾
統治は決して架空の業ではない。反乱は日本全土に波及して幕府は倒れ諸侯は各々勢力を争ひ混乱の嵐は吹きまくるが、九州を平定した切支丹は諸国に散在する信徒達に働きかけ....
獅子舞雑考」より 著者:中山太郎
吉田(現今の豊橋市)産土神《うぶすながみ》(天王社)の祭は、正月十四日なり。榎玉争ひ赤鬼からかひの式等終れば、神輿渡御になる。然るに此神輿は、旧き獅子頭のみにて....
私本太平記」より 著者:吉川英治
もうほかに手段もない切迫つまッての思いつきから、 このたたかひを 皇と皇との お争ひになさばや と彼が言って、急遽、薬師丸をみやこへやったという態に作られてし....