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争闘
「争闘〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
争闘の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女」より 著者:芥川竜之介
て、紛々と日の光に舞い上った。が、蜘蛛はどうしても、噛みついた口を離さなかった。
争闘は短かった。
蜂は間もなく翅が利《き》かなくなった。それから脚には痲痺《ま....
「或る女」より 著者:有島武郎
をののしったに違いない。倉地と岡との間には暗々裡《あんあんり》に愛子に対する心の
争闘が行なわれたろう。岡の差し出す紙幣の束を怒りに任せて畳の上にたたきつける倉地....
「カインの末裔」より 著者:有島武郎
らは、あらん限りの農夫の家族が武具《えもの》を持って畑に出た。自然に歯向う必死な
争闘の幕は開かれた。
鼻歌も歌わずに、汗を肥料のように畑の土に滴らしながら、農....
「片信」より 著者:有島武郎
兄はこの気持ちを推察してくれることができるとおもう。ここまでいうと「有島氏が階級
争闘を是認し、新興階級を尊重し、みずから『無縁の衆生』と称し、あるいは『新興階級....
「宣言一つ」より 著者:有島武郎
ざるものとを選り分ける。私はそうした態度を採ることは断じてできない。
もし階級
争闘というものが現代生活の核心をなすものであって、それがそのアルファでありオメガ....
「水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
恐ろしかったのだ。濁水を冒して乳牛を引出し、身もその濁水に没入してはもはや水との
争闘である。奮闘は目的を遂げて、牛は思うままに避難し得た。第一戦に勝利を得た心地....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
根柢をなすものは生存競争なる自然現象である。生存競争は個性から始まって始めて階級
争闘に移るのだ。だからその点に於て社会主義者の主張は裏切られている。無政府主義に....
「『聖書』の権威」より 著者:有島武郎
される荷を負わされる青年と云う時期があります。私の心の中では聖書と性慾とが激しい
争闘をしました。芸術的の衝動は性欲に加担し、道義的の衝動は聖書に加担しました。私....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
te と訳してある)』という文句からうかがわれる。またマルドゥクとティアマートの
争闘の物語の片影はヤフヴェ(Jahve)が海の怪物レヴィアターン(Leviath....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
しに覗かせてくれ。おそらくお前の眼を怖れるのは臆病者ばかりで、勇者の胸には却って
争闘と勝利に対する渇仰を呼び起こさせるであろう。その時にはお前は恩賞にあずかって....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
他方は闇、この戦は精神的、並に肉体的の、あらゆる方面に向って行われる。無論両者の
争闘は、時代によりて消長を免れないが、現在はその最も激しい時代である。神の使徒は....
「真夏の夢」より 著者:有島武郎
はなんでしょう、ママ」 「そこはね、みんながおたがいに友だちになって、悲しい事も
争闘もしない所です」 「私はそこに行きたいなあ」 と子どもが言いました。 「私....
「私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
考えられるものもこの小屋ではじめて見た。 白人とアメリカ・インディアンとの間に
争闘が行われ、騎馬の追つかけがあり、鉄砲の撃ち合いがあり、まつたく躍りあがるほど....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
多の情実もあるが、結局現代社会の欠陥が然らしめるのだ。そして住み心地よい北海道、
争闘のない世界たらしめたい念願が迸り出るからである。殊更に作る心算で個性を無視し....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
発達を遂げ、戦争指導等が戦争本来の目的に最もよく合する傾向に徹底するときは、人類
争闘力の最大限を発揮するときにして、やがてこれ絶対平和の第一歩たるべし。 一 戦....