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事務室
「事務室〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
事務室の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「水の三日」より 著者:芥川竜之介
われた時には、思わず、ほろりとさせられてしまった。
慰問会がおわるとすぐに、
事務室で通信部を開始する。手紙を書けない人々のために書いてあげる設備である。原君....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
にも脳溢血とは思っていない。第一死んだとも思っていない。ただいつか見たことのない
事務室へ来たのに驚いている。――
事務室の窓かけは日の光の中にゆっくりと風に吹....
「或る女」より 著者:有島武郎
屑《おがくず》を塗りこめてざらざらと手ざわりのいやな壁をなでて進みながらようやく
事務室の戸の前に来て、あたりを見回して見て、ノックもせずにいきなりハンドルをひね....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
たのは。私の喜びを君は想像する事ができる。やはり来てくれたのだ。私はすぐに立って
事務室のほうへかけつけた。
事務室の障子をあけて、二畳敷きほどもある大囲炉裏の切ら....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
を行く誰人が気づいたことであろう。彼等はあの厳しい赤い煉瓦壁体の中には、古ぼけた
事務室と部厚い壁と幅の広い階段と長い廊下のほかに、なにものも予想していないであろ....
「人間灰」より 著者:海野十三
て、工場内の主なる室を案内させた。大きな機械のある仕事場も動力室も検べた。倉庫や
事務室もみた。一番よく検べたものは、赤沢博士の自室と、青谷技師の私室と、それから....
「階段」より 著者:海野十三
の上にその研究室名が金文字で記されてあった。最後に豊富な蔵書で有名な図書室とその
事務室とを案内してくれることとなった。先ず
事務室へ入ると大きい机が一つと小さい机....
「爬虫館事件」より 著者:海野十三
参りません。たまにはずっと街へ出掛けて夜分まで帰らないこともありますが、その日は
事務室に帽子もあり上衣も残って居ますので、いつもとは少し違うというので、西郷さん....
「赤外線男」より 著者:海野十三
った。 襲撃されたところは、もう一ヶ所あった。それは深山研究室に程近い研究所の
事務室だった。ここでも同じ様な狼藉が行われているのみか、壁の中に仕掛けられた額の....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
てゆくのを望みながらも、何の追跡する方法もなかった。 「そうだ、電話をかけよう」
事務室に飛びこんだ課長は、まどろこしい郊外電話に癇癪玉を爆発させながら、それでも....
「地中魔」より 著者:海野十三
意を配って、ソロリソロリと隣の室をうかがった。人気ないのを見すまして、だんだんと
事務室の方へ……。やがて硝子戸越しに、三吉少年が後向になって、地図を案じているの....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
書斎の扉をたたいて、伯父の注意をうながした。 いましがた三根夫少年は、ひとりで
事務室にいた。そしてニュースの切りぬきを整理していたのだ。すると、とつぜんあの急....
「大空魔艦」より 著者:海野十三
険船若鷹丸についた。そして階段を下りてやがて一つの部屋につれこまれた。 そこは
事務室のようであった。大月大佐であろうか、正面にやはり毛皮を頭からすっぽりと被っ....
「橋」より 著者:池谷信三郎
ると、ぽつんと思いがけない高い所に、たった一つ、灯がはいっているのです。あすこの
事務室で、きっと残務をとっている人々なのでしょう。僕は、…… ――まあ、お饒舌り....
「瘤」より 著者:犬田卯
会場は役場の二階であるが、大方――いやそんな形式ばったところはいつも使用されず、
事務室に隣る十二畳の一部屋が会場になるのである。真ん中に切った炉にはすで瀬戸ひき....