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「事務所〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

事務所の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
」より 著者:芥川竜之介
、苛立《いらだ》たしそうに額の汗を拭った。 「誰?――里見探偵《さとみたんてい》事務所はわかっている。事務所の誰?――吉井《よしい》君?――よろしい。報告は?―....
水の三日」より 著者:芥川竜之介
講堂で、罹災民《りさいみん》慰問会の開かれる日の午後。一年の丙組(当日はここを、僕ら――卒業生と在校生との事務所にした)の教室をはいると、もう上原君と岩佐君とが、部屋《へや》のまん中へ机....
路上」より 著者:芥川竜之介
二人に別れた俊助《しゅんすけ》はふと、現在の下宿へ引き移った事がまだ大学の事務所まで届けてなかったのを思い出した。そこでまたさっきの金時計を出して見ると、....
或る女」より 著者:有島武郎
波止場《はとば》の入り口まで来てしまった。その入り口の小さな煉瓦《れんが》造りの事務所には、年の若い監視補たちが二重金ぼたんの背広に、海軍帽をかぶって事務を取っ....
カインの末裔」より 著者:有島武郎
て立っていた。 妻が黙ったまま立留《たちどま》ったので、彼れはそれが松川農場の事務所である事を知った。ほんとうをいうと彼れは始めからこの建物がそれにちがいない....
星座」より 著者:有島武郎
えだした。 そこの貧民小学校の教師をして農学校に通う学生の二三人が自炊している事務所を兼ねた一室に来ると、尋常四年を受持っている森村が一人だけ、こわれかかった....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
らをつぎつぎに脳裏に浮かばしていたのだった。 夕やみはだんだん深まって行った。事務所をあずかる男が、ランプを持って来たついでに、夜食の膳を運ぼうかと尋ねたが、....
親子」より 著者:有島武郎
た。そういう小屋が、草を積み重ねたように離れ離れにわびしく立っていた。 農場の事務所に達するには、およそ一丁ほどの嶮しい赤土の坂を登らなければならない。ちょう....
七宝の柱」より 著者:泉鏡花
巻く。――雲に薄暗い大池がある。 池がある、この毛越寺へ詣でた時も、本堂わきの事務所と言った処に、小机を囲んで、僧とは見えない、鼠だの、茶だの、無地の袴はいた....
私の活動写真傍観史」より 著者:伊丹万作
、そのときの百円は実に豪華版であつた。 私はその夜南座へ芝居を見に行き、そこの事務所で百円札を細かくしてもらいながら、その使い道を楽しく胸に描いた。 私の活....
映画の普及力とは」より 著者:伊丹万作
ンの再生機がすわつていた。 本願寺は寺であるが、いわゆる寺ではない。試みにその事務所をのぞいてみよ。規模からいつて大都会の市役所くらいはある。なぜこんなことを....
雪柳」より 著者:泉鏡花
分の事で、まだ藁葺の古家で、卯の花の咲いた、木戸がありました。柱に、「東海会社仮事務所」と出ていて、例の大船で一艘積出す男は、火のない瀬戸の欠火鉢を傍に、こわれ....
まあまあ居士の弁」より 著者:浅沼稲次郎
いた時、到頭縦横倶楽部の連中にぶつかった。「一寸来い」といって、私は縦横倶楽部の事務所に連れられて行った。柔道部の連中が大勢私を取巻いて、「お前、社会主義者に煽....
私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
のビラには全く怒ってしまった。そこで演説会を終ると私の選挙運動員は大挙して馬島※事務所を襲撃、大乱闘となり、私の運動員は全員検挙された。残ったのは私と事務長の山....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
なるのである。 昭和十四年三月十日、病気治療のため上京していた私は、協和会東京事務所で若干の人々の集まりの席上で戦争論をやり、右の見解からする最終戦争の年代に....