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事態
「事態〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
事態の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
ひざ》からずり落としてあった白布を取り上げて、階下のほうにきっと聞き耳を立てた。
事態はだいぶ大事らしかった。
「貞《さあ》ちゃん。……貞ちゃん……」
葉子はそ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
勝ったときの賞として彼らに対する主権を与えるという約束を仲間の神々たちに求めた。
事態切迫の際この望みは容れられたので、彼は弓と槍と稲妻という武器を提げてティアマ....
「戦争中止を望む」より 著者:伊丹万作
とを示してくれるならばいかなる困苦にも堪え得るものであるが、現実においてあらゆる
事態がその無計画無能力を暴露しているにもかかわらずただ口頭のみにおいて空疎な強が....
「恐しき通夜」より 著者:海野十三
てくるのだった。 (今夜は、どうしても一と嵐くるな) 味方にとっては、いよいよ
事態は不幸に向っていった。西に傾いた太陽は、密雲の蔭にスッカリ隠れてしまったり、....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
。あとは大東亜戦争のみが残り、そして継続することは確かである。 但しその他の新
事態、新争闘の発生するであろうことは当然であり、大東亜戦争のみがこの世界にひとり....
「海底大陸」より 著者:海野十三
断末魔らしい、ウームといううなり声が、かれの耳そこにハッキリと聞こえた。いよいよ
事態は重大となった。このままでいくと、この豪華船のなかは恐ろしい修羅場と化してい....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
らない。そして黒バラ印の空間浮標の一件については本国へ向かっての報道を禁止する。
事態は重大である」 この部屋の隅で傍聴をしていた三根夫も、このとき思わず身ぶる....
「宇宙尖兵」より 著者:海野十三
ただ、暫くしてフランケがいった。 「それはともかく、月世界へ着けば、もうすこし
事態は明瞭度を加えるだろうと思う」 重力平衡圏 われらの居住区は、完全な....
「宇宙戦隊」より 著者:海野十三
状を機長にとどけ出た。 山岸少年は、兄の返事を聞くことができなかった。そのとき
事態はひじょうに迫っていたのである。いつどこからわき出したか、白い雲がかなり早い....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
らぬ。しかしわしの見るところでは、一般に考えられているところとはちがって、目下の
事態は刻々悪い方へ動きつつあるように思う」 「ええっ、悪い方へ?」 長谷部大尉....
「政治に関する随想」より 著者:伊丹万作
てきた。国民の選んだ人たち、すなわち国民の代表が実際に政治を行うという夢のような
事態が急にやつてきたのである。 こうなると、選挙というものの意味は従来とはまつ....
「暗号数字」より 著者:海野十三
なかったものとては、帆村機の外に殆んどなかったとのことである。当時帆村はそういう
事態を、それほどまで深刻に認識していなかったのだ。もちろん誰かからそういう説明を....
「瘤」より 著者:犬田卯
しかった。 さて、田辺定雄が鮮満地方の放浪生活を切り上げて村へ帰ったのは、村の
事態が以上のような進行をしている最中だったのである。くわしく言えば、津本村長再選....
「浅沼稲次郎の三つの代表的演説」より 著者:浅沼稲次郎
て申上げまするならば、昨年五月いらい岸内閣の政策によって中日関係はきわめて困難な
事態におちいりました。それまでは、国交回復はおこなわれていないにかかわらず、中国....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
と私たちを警察から出してくれ、三日三晩、カンテラとツルハシで守ってくれた。しかし
事態は二転し、私たちはまた検束され後から応援にきた可児義雄君の三人、ともども警官....