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「事由〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

事由の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
で古来|斑狼《ヒエーナ》が半男女だという説盛んに欧州やアフリカに行われたのも同じ事由と知らる。またブラウンは兎が既に孕んだ上へまた交会して孕み得る特質あるをその....
法窓夜話」より 著者:穂積陳重
で、吉原町の役目として、御評定所へ太夫遊女三人|宛《ずつ》、御給仕に上りし也。此事由緒故実も有る事にやと、或とき予が老父良鉄に尋ねとひしに、良鉄が申けるは、慥《....
十二支考」より 著者:南方熊楠
た一人来り憩《いこ》い、汝は何人《なんぴと》で何処《どこ》へ往くかと尋ねた。子珍事由を語ると、その人我は渤海《ぼっかい》郡の生まれ、李玄石と名づく、やはり辺先生....
十二支考」より 著者:南方熊楠
椿事なり。ようやく夕べ宿《とま》った坊様と知れてやや安堵すれば、僧また豕箱隠れの事由を語り、双方大笑いで機嫌は直れど損じた脚は愈えず。亭主気の毒さの余りかの僧を....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
由は後者のごとく内面的必然の自由である。内面的に束縛せらるることによりて、外面の事由より自由を獲得するのである。自己に忠実であり、自己の個性に対して必然であり、....
宝島」より 著者:佐々木直次郎
の六月十二日には、七十ポンドの額が明かにだれかに支払ったことになっているが、その事由の説明としては十字記号が六つ記してあるばかりであった。もっとも、「カラカス(....
五月の唯物観」より 著者:寺田寅彦
を立ててみるとおおよそ次のようなことではないかと思う。 われわれが格別の具体的事由なしに憂鬱になったり快活になったりする心情の変化はある特殊の内分泌ホルモンの....
『地球盗難』の作者の言葉」より 著者:海野十三
の科学小説はいよいよ今後に書くぞという作者の意気ごみを示したいことと、この二つの事由によっている。 元来わが国には、科学小説時代というものがまだやって来ていな....
自警録」より 著者:新渡戸稲造
及ぶ憂《うれ》いがなければ、それも差支《さしつか》えあるまいけれども、なんらかの事由《じゆう》のために各自の重荷《おもに》は十貫目を超《こ》えてはならぬ規定のあ....
嘘の効用」より 著者:末弘厳太郎
から」といって借財契約を取り消して返金を拒絶した。この場合民法第一七条に列挙した事由のいずれかが存するならば、妻は夫の許可を得ないでもいい。したがって右の契約は....
植物一日一題」より 著者:牧野富太郎
上においてであった。題は「やまのいもハ薯蕷デモ山薬デモナイ」であって詳しく、その事由《じゆう》を図入りで説明しておいた(『牧野植物学全集』第六巻に転載)。ではそ....
赤坂城の謀略」より 著者:国枝史郎
施として献じ、髯の白い老いた長老に会い、正成不肖の身をもって、一大事思い立ちたる事由を審さに述べたるのち、虔ましく居ずまいを正し、「承わりますれば、上宮太子|厩....
審判」より 著者:カフカフランツ
でもおれたちには、おれたちが仕えている偉い役所は、こんな逮捕をやる前には、逮捕の事由や逮捕人の身柄を非常に詳しく調べあげている、ということはわかるんだ。それに誤....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
と採択との岐れ目もまた爰にあった。尤も中には必要があっても、採用し得られない他の事由のある場合もあれば、また無意味に真似をしているうちに、自然にその恩恵を味わい....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
得ない深い歓楽は、村として神を祀らぬ前から引継がれたものであった。故に何か特別の事由があって、最初から二者の結合の十分でなかった土地では、これが本誌に報告せられ....