二つ目[語句情報] » 二つ目

「二つ目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

二つ目の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
妖婆」より 著者:芥川竜之介
あったのでしょう。一つ目の橋の袂を左へ切れて、人通りの少い竪川《たてかわ》河岸を二つ目の方へ一町ばかり行くと、左官屋と荒物屋との間に挟《はさ》まって、竹格子《た....
富士」より 著者:岡本かの子
目に来た冷い時期の、そのまた中に幾たてもこまかく冷温のきざみのある、ちょうどその二つ目の寒さの峠を下り降った根方の陽気の続いている時期にあるのでございます」 ....
藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
頭取 おお室町の大尽のお使いでござりまするか。さあ! お通りなさりませ。左から二つ目の部屋じゃ。 手代風の男 なるほどな、梅鉢の紋が付いておりますのう。 (....
白蟻」より 著者:小栗虫太郎
われるものがそこにあった。稚市の両手は、ちょうど孫の手といった形で、左右ともに、二つ目の関節から上が欠け落ちていて、拇《おや》指などは、むしろ肉瘤といったほうが....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
もあんなに働けたと思う位です。 その二十三日の朝のことでした。本所|竪川通り、二つ目の橋のそばに屋敷を構えている六百五十石取りの旗本、小栗昌之助の表門前に、若....
水害雑録」より 著者:伊藤左千夫
さ、何という卑しき心であろう。 前の牛もわが引く牛も今は落ちついて静かに歩む。二つ目より西には水も無いのである。手に足に気くばりが無くなって、考えは先から先へ....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
再び裏二階へあがって行った。お駒の部屋にはたった一つの箪笥がある。その四つ抽斗の二つ目の奥から水色縮緬の服紗だけは発見されたが、草履は果たして紛失していた。何者....
河明り」より 著者:岡本かの子
堀割りを探してみた。 白木屋横手から、まず永代橋詰まで行くつもりで、その道筋の二つ目の橋を渡る手前にさしかかると、左の河並に横町がある。私有道路らしく道幅を狭....
悪獣篇」より 著者:泉鏡花
、蘆の中へ立てさっしゃる事になって、今日はや奥さまがの、この切通しの崖を越えて、二つ目の浜の石屋が方へ行かれたげじゃ。 のう、先生様は先生様、また難有いお方と....
小公女」より 著者:菊池寛
ていました。セエラはくるりとうしろを向いて、二つ続いた梯子段を登って行きました。二つ目の梯子は狭くて、きれぎれな古絨毯が敷いてあるばかりでした。セエラはそこを登....
貞操問答」より 著者:菊池寛
僕も行っています。」と、今朝準之助氏から電話がかかって来た。 銀座の表通りから二つ目の裏通りの新橋寄りで、芸妓屋が二、三軒並んでいる場所で、うり貸家の紙が、斜....
わが文学修業」より 著者:織田作之助
見氏、宇野氏、滝井氏から摂取した。その年二つの小説を書いて「海風」に発表したが、二つ目の「雨」というのがやや認められ、翌年の「俗臭」が室生氏の推薦で芥川賞候補に....
小坂部伝説」より 著者:岡本綺堂
妖怪、古佐壁忠臣と書いてあるのをみても、かの小坂部を主題としていることはわかる。二つ目の姫ヶ城門前の場とその城内の場とが即ちそれであるが、この狂言では桃井家の後....
父の葬式」より 著者:葛西善蔵
は、停車場まで自動車で送られ、待合室で彼女たちと別れて、彼女たちとは反対の方角の二つ目の駅のOという温泉場へ下りた。 「やれやれ、ご苦労だった。これでまあどうや....
本所両国」より 著者:芥川竜之介
とすれば、それは僅かに両国から亀沢町に至る元町通りか、或は二の橋から亀沢町に至る二つ目通り位なものだったであろう。勿論その外に石原通りや法恩寺橋通りにも低い瓦屋....