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二の足を踏む
「二の足を踏む〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
二の足を踏むの前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
》がさして、悪く石河岸なぞへ行って立っていたら、身でも投げたくなりはしないかと、
二の足を踏む気さえ起ったと云います。が、それだけまた心配なのは、今夜逢いに来るお....
「身投げ救助業」より 著者:菊池寛
下の谷間の岩に当って砕けている死体を見たり、またその噂をきくと、模倣好きな人間も
二の足を踏む。どうしても水死をしたいものは、お半長右衛門のように桂川まで辿って行....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
りは、その生活も保証されている。しかも彼と縁組をするということになると、さすがに
二の足を踏むものが多いので、彼はこの年になるまで独身であった。 「今まではおふく....
「残されたる江戸」より 著者:柴田流星
のを値ばかり高めて売りつけ、客を馬鹿にした振舞尠からず、したがって江戸ッ児は少々
二の足を踏むようになり、つまらねえやと鼻もひっかけなくなった連中すらある。 こ....
「大阪発見」より 著者:織田作之助
大阪的なところを案内してくれといわれると、僕は法善寺へ連れて行く。 寺ときいて
二の足を踏むと、浅草寺だって寺ではないかと、言う。つまり、浅草寺が「東京の顔」だ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
はい」 お梅が返事をして二階を見上げると、金助も変な面《かお》をして、出かけた
二の足を踏む。 「ちょっと来て下さい」 二階でお梅を呼ぶのはお銀様の声です。 ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
待兼ねた士農工商が、いま到着した渡し船に、普通ならば我先に乗込むのですが、今日は
二の足を踏む者が多いのです。
それというのは、向うから着いた旅客に向って、この....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
、かえってこれは、生血《いきち》がどろどろ流れているのではないかと、お雪ちゃんが
二の足を踏むと、お銀様から、 「そらごらんなさい。向うの岩に大小二つの滝がかかっ....
「フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
が、私のように無罪の証拠をもっていない者なら、そのために誰でも、無罪とすることに
二の足を踏むにちがいない。ジュスチーヌは、殺人のおこなわれた夜は、ずっと家に居ら....
「巷説享保図絵」より 著者:林不忘
に他意ないのだ。
「わしといっしょになると、旅に出なければならんと思うて、それで
二の足を踏むのかもしれんが、さようなことはないぞ。旅は、どこへ参っても同じことじ....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
といやになり、借家を買ひたい買ひたいといふゆゑ周旋していよいよとなるとこれもまた
二の足を踏む人は周旋人が迷惑すとかやいひたり、旨き事をいひたるものなり、」とある....
「二葉亭追録」より 著者:内田魯庵
来ても舞台で踊る柄ではなかった。縦令舞台へ出る役割を振られてもいよいよとなったら
二の足を踏むだろうし、踊って見ても板へは附くまい。が、寝言にまでもこの一大事の場....