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「二三〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

二三の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
浅草公園」より 著者:芥川竜之介
3 仲店の片側《かたがわ》。外套《がいとう》を着た男が一人《ひとり》、十二三歳の少年と一しょにぶらぶら仲店を歩いている。少年は父親の手を離れ、時々|玩具....
英雄の器」より 著者:芥川竜之介
笑しながら、鷹揚《おうよう》に頷《うなず》いた。幕営の外はしんとしている。遠くで二三度、角《かく》の音がしたほかは、馬の嘶《いなな》く声さえ聞えない。その中で、....
」より 著者:芥川竜之介
ただ神経が疲れているのだって、今日も山内《やまのうち》先生がそうおっしゃったわ。二三日よく眠りさえすれば、――あら。」 老女は驚いた眼を主人へ挙げた。すると子....
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
》かせているのだから。』と、よく哂《わら》ってはいたものなのです。ですから帰朝後二三年の間、彼は毎日あのナポレオン一世を相手に、根気よく読書しているばかりで、い....
或敵打の話」より 著者:芥川竜之介
一 津崎左近《つざきさこん》は助太刀の請《こい》を却《しりぞ》けられると、二三日家に閉じこもっていた。兼ねて求馬《もとめ》と取換した起請文《きしょうもん》....
お時儀」より 著者:芥川竜之介
に似たものを、――それさえ痛切には感じた訣《わけ》ではない。保吉は現に売店の猫が二三日行くえを晦《くら》ました時にも、全然変りのない寂しさを感じた。もし鎮守府司....
」より 著者:芥川竜之介
ら脚には痲痺《まひ》が起った。最後に長い嘴《くちばし》が痙攣的《けいれんてき》に二三度|空《くう》を突いた。それが悲劇の終局であった。人間の死と変りない、刻薄な....
温泉だより」より 著者:芥川竜之介
られぬ盲馬《めくらうま》だったと言うことです。 ちょうどこの大火のあった時から二三年|後《ご》になるでしょう、「お」の字町の「た」の字病院へ半之丞の体を売った....
或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
彼の述懐を聞くと、まず早水藤左衛門は、両手にこしらえていた拳骨《げんこつ》を、二三度膝の上にこすりながら、 「彼奴等《きゃつら》は皆、揃いも揃った人畜生《にん....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
ながら、体中《からだじゅう》の血が生き生きと、急に両頬へ上るのを感じた。 「この二三日悪くってね。――十二指腸の潰瘍《かいよう》なんだそうだ。」 「そうか。そり....
馬の脚」より 著者:芥川竜之介
調べたところによれば、彼の復活を報じた「順天時報《じゅんてんじほう》」は同じ面の二三段下にこう言う記事をも掲げている。―― 「美華禁酒《びかきんしゅ》会長ヘンリ....
アグニの神」より 著者:芥川竜之介
罵る声に交った、支那人の女の子の泣き声です。日本人はその声を聞くが早いか、一股に二三段ずつ、薄暗い梯子を駈け上りました。そうして婆さんの部屋の戸を力一ぱい叩き出....
初雪」より 著者:秋田滋
つもりなのだろう、一番とッつきの樅の木に手を触れ、それから引ッ返して来た。彼女は二三度あわや雪のうえに倒れてしまうかかと思われた。体は凍り切ってしまって、もう自....
良夜」より 著者:饗庭篁村
問のこと、皆な伯父の世話なりし。自ら言うは異な事なれど、予は物覚えよく、一を聞て二三は知るほどなりしゆえ、伯父はなお身を入れてこの子こそ穂垂という家の苗字を世に....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
の後も続いて聴きに行った。何んでも一八一〇年の二月から翌年の九月に至るまでに、十二三回は聴講したらしい。 そのうちに、タタム氏と交際もするようになり、またこの....