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「二人乗り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

二人乗りの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
土曜夫人」より 著者:織田作之助
内しろ。但しひでえボリ屋へ連れて行ったら、キャッキャッだよ」 一つの俥へ無理に二人乗りして、野郎の相乗りはキャッキャッだが、おめえいい尻つきをしてるじゃねえか....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の身にしみて、見るもの聞くものの感じが深い。もはや駕籠もすたれかけて、一人乗り、二人乗りの人力車、ないし乗合馬車がそれにかわりつつある。行き過ぎる人の中には洋服....
田舎教師」より 著者:田山花袋
まざまの人が乗って通った。よぼよぼの老いた車夫が町に買い物に行った田舎の婆さんを二人乗りに乗せて重そうにひいて行くのもあれば、黒鴨仕立のりっぱな車に町の医者らし....
旅愁」より 著者:横光利一
しかった。その横に円形の音楽堂のようなものがあって、コンクリートの狭い床の上を、二人乗りの豆自動車が十数台も動いていた。 四人はそれを一番面白がって長く見てい....
怪星ガン」より 著者:海野十三
葉巻のような形をしたもので、全長はギンネコ号の十何分の一しかなく、せいぜい一人か二人乗りのロケットらしかった。 テイイ事務長に迎えられて、快速ロケットのコスモ....
長崎の印象」より 著者:宮本百合子
子に雨の滴のついた車室にいるのは、私共と、大学生一人、遠くはなれて官吏らしい男が二人乗り合わせているぎり。海岸に沿うて、汽車は山腹を潜っては出、潜っては出、出た....
源氏物語」より 著者:紫式部
い合っていた。二つの車の一台の僧都と大尼君の乗ったのにはその人に奉仕している尼が二人乗り、次の車には尼夫人が病の人を自身とともに乗せ、ほかに一人の女房を乗せて出....
頸飾り」より 著者:辻潤
ヌを側うて下って行った。辛うじて彼らは一台の馬車に追いついた。その馬車というのは二人乗りのノクタンブランで、以前にはよく白昼でも巴里の街中を歩いたものだが、今で....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
か」といって戸外《そと》へ出て行ったが、やがて、曲馬団ででも使ったと思われる「|二人乗りの自転車《ダンデム》」を押し出して来た。 「どうじゃネ?」 「なんですか....
明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
で客を乗せて行かなければならないのであった。馬車値でも可哀そうだというので、母は二人乗り一台に五銭ずつやろうと言うと、車夫らはよろこんで挽き出した。わたしたちは....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
つまれながら、新しい小舟へ乗った。 弟子の辰之助も乗った。 船手方の藩士が、二人乗りこんで、一名は舳に腰かけ、一名は櫓をにぎる―― それと、もう一つの供の....