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「二六時中〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

二六時中の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
新生」より 著者:島崎藤村
々なことが書いてあった。 「母親は仮令《たとえ》どんなに多くの子供を持とうとも、二六時中子供にばかり煩わされていることは決して決してよい事ではない。どんな場合に....
顔の美について」より 著者:伊丹万作
、眉間に皺を寄せて、顔中の筋肉を緊張させてあたかも喧嘩腰にならねばならぬ。しかし二六時中そんな顔ばかりをして暮せるものではない。 おそらくひとりでぼんやりして....
のろのろ砲弾の驚異」より 著者:海野十三
由は、金博士は宇宙線を極度に避けて生活していられるのです。あの宇宙線なるものは、二六時中、どんな人間の身体でも、刺し貫いているので……」 話の途中に、エレベー....
連環記」より 著者:幸田露伴
したがって捨閉擱抛と、他の事は何も彼も擲ち捨てて南無阿弥陀仏一点張り、唱名三昧に二六時中を過したというのではなく、後世からは余業雑業と斥けて終うようなことにも、....
富岡先生」より 著者:国木田独歩
いた、然るにちょうど御手紙を頂いた時分以来は、所謂る富岡先生の暴力|益々つのり、二六時中富岡氏の顔出する時は全く無かったと言って宜しい位、恐らく夢の中にも富岡先....
退歩主義者」より 著者:坂口安吾
を経てきたのか明かでないが、馬吉の食慾が凄い。商売物だから、隠すわけに行かない。二六時中、監視を怠らぬというわけにも行かない。馬吉は遠慮なく手を突ッ込んで、いつ....
我が人生観」より 著者:坂口安吾
が、ムリにたのんで、三百万単位ずつうってもらった。 あの時は奇妙であった。私は二六時中、焦躁や不安にみちた幻覚に苦しめられたが、その一つが女房の血液のことだ。....
貞操問答」より 著者:菊池寛
音につれて、 獄卒|四方に群がりて 鉄杖振り上げ鉄の 牙噛みならし、ぼっ立ぼっ立二六時中がその間 くるりくるり追廻り追廻り と、帯に描かれた狐火を、ゆらゆらさ....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
いのだから、その意味では職長の方が主人よりも大切であるし、また朝夕を一緒に暮し、二六時中相語り相助け、よくてもわるくても責任をともにするのであるから、職長に向う....
おみな」より 著者:坂口安吾
ついたまでの話で、小説の種にとんだ苦労をしなかったら、そんなことをクヨクヨと誰が二六時中考えてなぞいるものか! とさ。 女に惚れる、別れる、ふられる、苦しむ、....
二十一」より 著者:坂口安吾
に戦争継続、十時間辞書をひいても健康人の一時間ぐらいしか能率はあがらぬけれども、二六時中、目の覚めている限り徹頭徹尾辞書をひくに限る。梵語、パーリ語、チベット語....
誤った鑑定」より 著者:小酒井不木
マースは、老齢のためか、又は寂しさのためか、にわかに健康が衰え出して来て、遂には二六時中床の上に横わらねばならぬくらいになった。そこで彼もとうとう我を折って、ハ....
八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
緒に遊びに出掛けたはおろか、在宿して団欒の歓楽に興じた記事もまた見えない。馬琴は二六時中、操觚に没頭するか読書に耽るかして殆んど机に向かったぎりで家人と世間咄一....
エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
は十八カ月以上も空のままで残った。その間、エセックスはつねに力を落とさなかった。二六時中女王を攻撃し続けた。宮内大臣パッカリングにもベエコン推挙の手紙を書き、同....
和製椿姫」より 著者:大倉燁子
あると云った。その侍女も古風な洋服を着て、取りすましていた。 「この部屋の中では二六時中椿姫の劇が演じられています。僕も一役をかっているんですが――」と真面目臭....