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「二分〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

二分の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
た。 「何しろ先生、盗みにはいったお大名屋敷が七十六軒、盗んだ金が三千百八十三両二分だというのだから驚きます。盗人じゃございますが、なかなかただの人間に出来るこ....
疑惑」より 著者:芥川竜之介
ると、妻は台所で釜の飯を移している。――その上へ家がつぶれました。それがほんの一二分の間の事で、まるで大風のような凄《すさ》まじい地鳴りが襲いかかったと思います....
校正後に」より 著者:芥川竜之介
九号) ○夏目先生の逝去《せいきょ》ほど惜しいものはない。先生は過去において、十二分に仕事をされた人である。が、先生の逝去ほど惜しいものはない。先生は、このごろ....
毛利先生」より 著者:芥川竜之介
撃《う》たれたように、口を半ば開《あ》けたまま、ストオヴの側へ棒立ちになって、一二分の間《あいだ》はただ、その慓悍《ひょうかん》な生徒の顔ばかり眺めていた。が、....
お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
口を挟《はさ》みながら、まずそうに煙草の煙を吐いた。 「今|計《はか》ったら七度二分――」 お絹は襟に顋《あご》を埋《うず》めたなり、考え深そうに慎太郎を見た....
葬儀記」より 著者:芥川竜之介
でも僕は誇張なしに先生が生きているような気がしてしかたがない)僕は、柩の前に一、二分立っていた。それから、松根さんの合図通り、あとの人に代わって、書斎の外へ出た....
星座」より 著者:有島武郎
にとまっている一匹の蝿にすべての注意を向けようとした。 しかも園が……清逸が十二分の自信をもって掴みうべき機会を……今までの無興味な学校の課業と、暗い淋しい心....
生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
見てからにしろとしいて止めるのも聞かず、君は素足にかちんかちん頭巾をかぶって、十二分に身じたくをしてから出かけたらいいだろうとみんなが寄って勧めたけれども、君は....
追憶」より 著者:芥川竜之介
とは一度もなかった。僕は母や伯母などが濁り水の中に二尺指しを立てて、一分殖えたの二分殖えたのと騒いでいたのを覚えている。それから夜は目を覚ますと、絶えずどこかの....
惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
かに拒んでいる。私の生活動向の中には、もっと深くもっとよく己れを愛したい欲求が十二分に潜んでいることに気づくのだ。私は明かに自己の保存が保障されただけでは飽き足....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
の年で数えると約三〇〇〇〇億年余)休息した後に、主はただ自分の観念の中でこの卵を二分し、それで天と地とを造った。そして両者の中間に気海と八つの星天(第六図、対一....
霊訓」より 著者:浅野和三郎
示と一般民衆――汝の疑惑の存するところはよく判る。われ等はこれから右に就きて、十二分に所見を述べようと思う。われ等はわれ等の使命の、神聖なることを信じて疑わぬ。....
幸福のうわおいぐつ」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
やかだな。それにしてもいっぱいのポンスのききめはじつにおそろしい。」 それから二分ののち参事官は、ゆうゆうと辻馬車のなかにすわって、クリスティアンス ハウンの....
ファラデーの伝」より 著者:愛知敬一
インチの銅板を真鍮の軸で廻し、この板を大きな磁石の極の間に置き、その両極の距離は二分の一インチ位にし、それから銅板の端と軸とから針金を出して、電流を取ったのであ....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
益の損害を避けるため地形を利用して潜入する等の動作を有利とする。操典は既に分隊を二分するを認めており、「組」が単位となる傾向にある。 この趨勢から見て次の「体....