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二分金
「二分金〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
二分金の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に逃げなせえ。これは少しだが路用の足しだ」 半七は蒲団の下から紙入れを出して、
二分金を二枚ほうってやった。そうして、自分の座敷へは戻らずに、すぐに何処へか姿を....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の住所もないのである。 かれらが南京玉を原料として作りあげた贋金は専ら一分金と
二分金とで、それを江戸でばかり遣っていると発覚の早いおそれがあるので、甚右衛門は....
「名人長二」より 著者:三遊亭円朝
が御用達てます」 と云いながら膝の側に置いてある袱紗包の中から、其の頃|新吹の
二分金の二十五両包を二つ取出し、菓子盆に載せ、折熨斗を添えて、 柳「これは少い....
「細木香以」より 著者:森鴎外
、菜は塩辛など一二品に過ぎぬが、膳の一隅には必ず小い紙包が置いてあった。それには
二分金がはいっていたそうである。香以はまた負債に困められて、猿寺の収容陣地から更....
「狂歌師赤猪口兵衛」より 著者:夢野久作
二階でチャランチャラン遣っているのが、真夜中になると微かに聞こえます。その小判や
二分金の音に混って、あのお熊の笑い声や『丁ソラ』『半ソラ』という黄色い掛声などが....
「奉行と人相学」より 著者:菊池寛
ます。可哀そうに存じましたので、そば代を払った上に、丁度その賭場でかせいだ中から
二分金を一つやりましたが、感心なことにそれを、なかなか受け取ろうとは致さないので....
「歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
それアお前さん、二分じゃないか」 お近は手にしていた煙管の雁首で、なま新らしい
二分金を、手許へ掻きよせたが、多少気味の悪さを感じたのであろう。手には取らないで....
「淡島椿岳」より 著者:内田魯庵
、八兵衛を後楽園に呼んで小判五万両の賦金を命ずると、小判五万両の才覚は難かしいが
二分金なら三万両を御用立て申しましょうと答えて、即座に
二分金の耳を揃えて三万両を....