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二品
「二品〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
二品の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
《たん》を洩《も》らしているのじゃ。村上《むらかみ》の御門《みかど》第七の王子、
二品中務親王《にほんなかつかさしんのう》、六代の後胤《こういん》、仁和寺《にんな....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
《おど》すために持っていたのを、慌《あわ》てて忘れて来たのであるから、たといその
二品が桐田の家にあろうとも、こっちの知ったことではないと、理窟《りくつ》には合わ....
「デパートの絞刑吏」より 著者:大阪圭吉
の首飾が落ちていた事、そしてその首飾は、一昨日被害者の勤務する貴金属部で紛失した
二品の内の一つである事、更に又、死体及び首飾は今朝四時に巡廻中の警官に依って発見....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
だろう。しかも何故それを湯屋の二階番の女などに軽々しく預けて置くのであろう。この
二品は一体なんであろう。半七の知恵でこの謎を解こうとするのは頗る困難であった。 ....
「闘争」より 著者:小酒井不木
と投書を暫らく貸してもらいたい。少し研究して見たいから」 と言って、先生はその
二品を持って教室へ帰られたが、やがて僕を教授室に呼んで、 「涌井君、君はどう考え....
「木の子説法」より 著者:泉鏡花
めりんす、と短刀|一口。数珠一|聯。千葉を遁げる時からたしなんだ、いざという時の
二品を添えて、何ですか、三題話のようですが、凄いでしょう。……事実なんです。貞操....
「神鷺之巻」より 著者:泉鏡花
に爺さんに、うら問いもしたのであったが、爺さんは、耳をそらし、口を避けて、色ある
二品のいわれに触れるのさえ厭うらしいので、そのまま黙した事実があった。 ただ、....
「田原藤太」より 著者:楠山正雄
江の国中に聞こえるほどの高い音をたてました。藤太は釣り鐘を三井寺に納めて、あとの
二品を家につたえていつまでも豊かに暮らしました。....
「日置流系図」より 著者:国枝史郎
取って差し出した。と老武士は小手を振ったがこれは鳥目を投げたので、投げたその手で
二品を掴むとクルリと老武士は方向を変え、そのスースーと泳ぐような足で開いたままの....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
もあげよう、物もあげよう。……さあさあこっちへ参るがよい。どれ」と、手を延ばして
二品を取ったが、とたんに片手をグッと突き出した。 呻きの声の聞こえたのは、急所....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
松本伊豆守が、献上箱と『ままごと』とを仕立てて、たった今田沼侯の屋敷へはいった。
二品は賄賂の品物でござる。ところで、世上にはこう云う噂がござる。人形と称して生き....
「大捕物仙人壺」より 著者:国枝史郎
。……で、もうこれで用はおえた。気をつけてお帰り、気を付けてな」 そこでお錦は
二品を貰い、急いで部屋を抜け出した。 送るというのをことわって、義哉と一緒に帰....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
」
「妾はお酒に酔っております」女の声はなおつづいた。「お爺様お願いいたします。
二品をお渡しくださいまし」
「
二品? 何かな?
二品というのは?」
「巻き奉書と....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
曲芸である。幾杯かえても、たくさんの皿を少しも間違えぬのも感心である。食事は毎回
二品くらいのもので、一品をなんべんおかわりしても差し支えない。拙者などはごく小食....
「中世の文学伝統」より 著者:風巻景次郎
として勢力を得、内大臣に昇り、後鳥羽上皇の院別当となって仙洞御所の実権を握り、卿
二品という女傑と結んで政を左右する。それに対して九条家は手も足も出なかった。九条....