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二度と再び
「二度と再び〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
二度と再びの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「邪宗門」より 著者:芥川竜之介
て、とんと御寵愛《ごちょうあい》の猫も同様、さんざん御弄《おなぶ》りになった上、
二度と再び御膝元へもよせつけないようになすってしまいました。
....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
いに闘《たたか》いたりき。 「道ならないことだ。そんな真似《まね》をした日には、
二度と再び世の中に顔向けができない。ああ、恐ろしいことだ、……けれども才覚ができ....
「耽溺」より 著者:岩野泡鳴
「少しお小遣いを置いてッて頂戴な」と言うので、僕は一円札があったのを渡した。 「
二度と再び来るもんか?」こう、僕の心が胸の中で叫んだ。 僕が荷物を持って帰った....
「ルバイヤート」より 著者:小川亮作
てくれる人はない。 気をつけてこのはたごやに忘れものをするな、 出て行ったが最後
二度と再び帰っては来れない。 47 酒をのめ、土の下には友もなく、またつれも....
「灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
しないで、三百乃至五百、中には僅に五十部乃至百部を限った出版もあるゆえ、其中には
二度と再び得られないものもあった。 之が皆焼けて了った。数十部の画帙画套が恰も....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
しは頼まれたおかたに、そのお手紙をお返し申さなければなりません」 「もうこれから
二度と再び手紙などを私のところへ持って来ないがようござんす。それから、あなたに使....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
は、私はマンネリング家の応接間でキッティと対座していた。――現在の幸福感と、もう
二度と再び幽霊などに襲われないで済むという安心に酔いながら。――私はこの新しい確....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
あった」という言葉を使うのは、もう今ではその船をたいして好まないのみならず、実は
二度と再びその船で航海したいなどという愛着はさらさら無いからである。まあ、黙って....
「狂女」より 著者:秋田滋
次第に遠ざかって行った。 二時間ばかりたつと、兵士だけが戻って来た。 以来、
二度と再びその狂女を見かけた者はなかった。兵士たちはあの女をどうしたのだろう。ど....
「墓」より 著者:秋田滋
がますます貴重なものに思われて来るのでした。と、わたくしの心のなかには、 (もう
二度と再び彼女には会えないのだ) こういう考えが湧いて来て、どうしても離れませ....
「初雪」より 著者:秋田滋
ろう」 けれども彼女は、遠からず自分が死んでゆく身であることを知らぬではなく、
二度と再び春にめぐり遇えると思っているのでもなかった。一年たった来年の今頃ともな....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
た。ジョーンは正真正銘のアイリスが見たかった。不純物を取り除きたかった。不純物を
二度と再びくっ付かぬようにしたかった。本当にはっきりそうしたかった。腕で引き裂い....
「虹と感興」より 著者:上村松園
、小さなものとか、簡単なものは別として、大きなもの、力のはいったものはなかなか、
二度と再び出かそうといっても、とても出来そうには思えません。 帝展は東京と、こ....
「三十年前の島田沼南」より 著者:内田魯庵
る事も早いが恩を忘れる事も早い。君ももしYに会ったら能く訓誡してやってくれ給え。
二度と再び島田に裏切るような不品行をしたなら、最う世の中へ出て来られない。一生の....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
込んでる事は世界の文明のために出来ない。勝誇った日本の羽翼いまだ十分ならざる内に
二度と再び起つ事の出来ないまでに挫折いて置かねばならんというのは単に露西亜一国の....