二本松[語句情報] » 二本松

「二本松〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

二本松の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「突貫紀行」より 著者:幸田露伴
後の苦みいよいよもって大ならむと、ついに草鞋穿《わらじば》きとなりて歩み出しぬ。二本松に至れば、はや夜半ちかくして、市は祭礼のよしにて賑やかなれど、我が心の淋《....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
に行ったわけです。 逃げた奴はみんな無宿者《むしゅくもの》で、京都無宿の藤吉、二本松無宿の惣吉、丹後村無宿の兼吉、川下村無宿の松之助、本石町《ほんごくちょう》....
「十万石の怪談」より 著者:佐々木味津三
首が寒む気立つような夜だった。 そよとの風もない……。 ことりとの音もない。二本松城十万石が、不気味に冴えたその月の光りの中に、溶け込んで了ったような静けさ....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
た。南の方は明るく、午後二時の日がかん／＼照って居るが、西の方が大分暗い。近村の二本松を前景にして、いつも近くは八王子在の高尾小仏、遠くて甲州東部の連峰が見ゆる....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
の批難するのを排して、イヤイヤ、末頼もしい和子《わこ》様である、と云ったという。二本松義継の為に遽《にわか》に父の輝宗が攫《さら》い去られた時、鉄砲を打掛けて其....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
須賀川、郡山、福島を経て仙台に出づる予定に御座候。 沿道に見るべきものとしては、二本松附近に例の鬼の棲むてふ安達ヶ原の黒塚なるもの有之《これあり》候、今ささやか....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
んとして言い得ざることを、すらすらと言い得るから名文なのだ。 こうして、郡山、二本松、あさかの山――黒塚の岩屋をそれぞれに一見して、福島についたのは、その翌々....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
だ》守城下。一万一千四百石。 白河の関――阿部｜播磨《はりま》守城下。十万石。二本松――丹羽左京太夫殿。十万七百石。 このところ江戸より六十六里なり。 …....
「明治開化　安吾捕物」より 著者:坂口安吾
道から道をかえて奥州へ。戦争話の駄ボラを吹きながら、無銭飲食、無銭遊興を重ねて、二本松から、仙台、とうとう塩竈まで逃げ落ちた。道々の諸侯の動勢は予期に反して必ず....
「智恵子の半生」より 著者:高村光太郎
かに振りかえって彼女の上を考えて見ると、その一生を要約すれば、まず東北地方福島県二本松町の近在、漆原という所の酒造り長沼家に長女として明治十九年に生れ、土地の高....
「備前天一坊」より 著者:江見水蔭
城外へ追放……そのくらいで済めば、まァ好い方であろう。少し間違うとその方は打首。二本松へ晒されるかな」 「へえ――、それはどういう訳で」 「いや、長く我等を世話....
「河伯令嬢」より 著者:泉鏡花
ちょっと得意ですよ。――道中がちと前後しました。――可心法師は、それから徒歩で、二本松で雨に悩み、途に迷い、情あるお婆さんに導かれて後、とぼとぼと高畑まで辿り着....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
です。夜目に見て、前申した故郷の松にそのままです。一体、名所の松といえば、それが二本松、三本松でも、実際また絵で見なくても、いい姿はわかるものです、暗夜の遠燈の....
「加波山」より 著者:服部之総
て栄枯があり、磐州自身の年譜の上でも、十二歳から十四歳まで（万延元年―文久二年）二本松《にほんまつ》の商家に見習にやられ、逃げ帰って志を治乱に立て、水戸｜天狗《....
「福沢諭吉」より 著者:高山毅
た。 彰義隊の負けいくさにおわったあと、幕府がわの人たちは、東北地方にのがれ、二本松や会津若松や、北海道箱館（函館）の五稜郭などで、官軍にてむかい、つぎつぎに....