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二段
「二段〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
二段の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「老年」より 著者:芥川竜之介
ま》をなでながら、小さな体を一層小さくするばかりである。
それでも妙なもので、
二段三段ときいてゆくうちに、「黒髪のみだれていまのものおもい」だの、「夜《よ》さ....
「路上」より 著者:芥川竜之介
「辰子さんはね、あすこの梯子段《はしごだん》を上っても、息が切れるんだとさ。僕は
二段ずつ一遍にとび上る事が出来るんだぜ。」
俊助は辰子と顔を見合せて、ようやく....
「或る女」より 著者:有島武郎
活動好きな人として知られた男で、その熱心な奔走の結果、翌日の新聞紙の広告欄には、
二段抜きで、知事令夫人以下十四五名の貴婦人の連名で早月親佐《さつきおやさ》の冤罪....
「或る女」より 著者:有島武郎
臆病卑怯《おくびょうひきょう》な偽善者どもめ!」
葉子はそんな人間からは一段も
二段も高い所にいるような気位《きぐらい》を感じた。自分の扮粧《いでたち》がその人....
「星座」より 著者:有島武郎
より左弦ともいうべきかなり肥った櫛形《くしがた》の月が、川向うの密生した木立の上
二段ほどの所に昇っていた。月よりも遠く見える空の奥に、シルラス雲がほのかな銀色を....
「柿色の紙風船」より 著者:海野十三
そして同時に拙劣な手でもある。――私はそんな手は採用しなかった。 そこで私の第
二段の計画にうつった。それは、大変|突飛な計画だった。私はその足ですぐに日本橋の....
「開扉一妖帖」より 著者:泉鏡花
水の栞をすると思うのも、いまは谷底のように遠く、深い。ここに、突当りに切組んで、
二段ばかり目に映る階段を望んで次第に上層を思うと、峰のごとく遥に高い。 気が違....
「縁結び」より 著者:泉鏡花
日の東雲御覧という、ちょっと変った題の、土地の新聞を読んでいた。 その二の面の
二段目から三段へかけて出ている、清川謙造氏講演、とあるのがこの人物である。 た....
「化銀杏」より 著者:泉鏡花
より老女の声。 「芳や、帰ったの。」 「あれ、おばあさんが。」 「はい、唯今。」
二段ばかり少年は壇階子を昇り懸けて、と顧みて驚きぬ。時彦は帰宅して、はや上口の処....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
。『永遠の生命』の一節は、説く所頗る簡潔であるが、生命を『向上』と、『黙想』との
二段階に分け、われ等の当面の急務として、向上に力点を置くべきを説けるは至極賛成で....
「作画について」より 著者:上村松園
描いたつもりです。 序の舞は、ひとつの位をもった舞でありまして、私は型の上から
二段おろしを選んで描きました。 何ものにも犯されない、女性のうちにひそむ強い意....
「ドモ又の死」より 著者:有島武郎
き殺すくらいな勢いでやっているんだ。その中でもがんばり方といい、力量といい一段も
二段も立ちまさっていたのは奴だった。東京のすみっこから世界の美術をひっくり返すよ....
「妖怪玄談」より 著者:井上円了
情を論明して、『妖怪玄談』第一集となす。その目次、左のごとし。 第一段 総論 第
二段 コックリの仕方 第三段 コックリの伝来 第四段 コックリの原因 明治二十....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
の会へ一緒に聴きに行った事があるが、河東節には閉口したらしく、なるほど親類だけに
二段聴きだ、アンナものは三味線の揺籃時代の産物だといって根っから感服しなかった。....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
は一週間一回であるが、南京虫のおらざりしは幸いであった。寝台は一室の四壁に、上下
二段になりてできておる。しかして中央には、衣類をかける折れ釘がたくさん付いてある....