二男[語句情報] » 二男

「二男〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

二男の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
身投げ救助業」より 著者:菊池寛
品な顔立ちではあったが、色白で愛嬌《あいきょう》があった。 老婆は遠縁の親類の二男が、徴兵から帰ったら、養子に貰って貯金の三百幾円を資本《もとで》として店を大....
空襲葬送曲」より 著者:海野十三
い申しときなさい。きっと守って下さるから……」 お妻も、同じような思いだった。二男の清二が潜水艦に乗組んで演習に出たきり、消息の知れないこと、もう四十日に近い....
海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
ル 大御心ヲ拝察シ恐懼言葉ヲ識ラズ 一、佐野家第十代昌一ヲ始メ妻英、長男晴彦、二男暢彦、三男昌彦、二女陽子ノ六名、恐レ乍大君ニ殉ズルコトヲ御許シ願フ次第也 一....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
チの四女。チェロ奏者オットカール・レヴェズは洪牙利コンタルツァ町医師ハドナックの二男。いずれも各地名門の出である。しかし、その楽団の所有者降矢木算哲博士が、はた....
長篠合戦」より 著者:菊池寛
て迫るのを、兵部丞にっこり笑って、「滋井の末葉|海野小太郎幸氏が後裔真田一徳斎が二男兵部丞昌綱討ち取って功名にせよ」と名乗るや三騎を左右に斬って棄てた。自分も弾....
賤ヶ岳合戦」より 著者:菊池寛
た。勝家の妻はお市の方と云って、信長の妹である。始め、小谷の城主浅井長政に嫁し、二男三女を挙げたが、後、織田対朝倉浅井の争いとなり、姉川に一敗した長政が、小谷城....
真田幸村」より 著者:菊池寛
御自慢のものである。 仙台といえば、聞えた名馬の産地。その駿足に、伊達家の士の二男三男の壮力の者を乗せ、馬上射撃を一斉に試みさせる。打立てられて敵の備の乱れた....
小田原陣」より 著者:菊池寛
を助けられた。ただ忌諱に触れていた連中は、捕えられた。 裏切をした松田憲秀は、二男の左馬介が氏直に、この事を訴えたので、捕えられて、城中に押し籠められていたが....
温泉」より 著者:梶井基次郎
百姓家はそれにひきかえなんとなしに陰気臭い。それは東京へ出て苦学していたその家の二男が最近骨になって帰って来たからである。その青年は新聞配達夫をしていた。風邪で....
すり替え怪画」より 著者:海野十三
は、私立探偵の手を借りることに決心した。この方面に多少明るい某というやはり伯爵の二男が昔学友であった因縁から、それに頼んで、よき名探偵の斡旋を乞うた、その結果、....
金属人間」より 著者:海野十三
りの兄は、この不幸の中から立ちあがって、復興《ふっこう》のくわをふるいはじめた。二男の雨谷金成君も、今は学業をおもい切り、故郷にかえって、ともにくわをふろうと思....
光は影を」より 著者:岸田国士
しかし、それを一概に、老年の物欲へ走つたものとみることはできなかつた。発育盛りの二男三女を抱えて、一家の経済は既に危急を告げていたのである。まずまず、善良な父で....
斎藤緑雨」より 著者:内田魯庵
タラ、フルクナルカト申スコトヲ試験シテオリマス、何ヲオ隠シ申シマショウ私モ華族ノ二男ニハ生レマセヌノデ、白米氏ニ敗ラルル点ニオイテハ御同様デス 何カ書クコトガモ....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
とができたのは幸いだった。ただ残念なのは、二人の息子がすでに他界したことである。二男賛次郎は大戦中陸軍大尉の資格で糧秣廠に通っていたが、疲労のため昭和十九年四月....
ここが楢山」より 著者:小津安二郎
母は明治八年生れ。三男二女をもうけて、僕はその二男に当る。他の兄妹は、それぞれ嫁をもらい、嫁にゆき、残った母と僕との生活が始ま....