二義的[語句情報] »
二義的
「二義的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
二義的の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「指と指環」より 著者:佐左木俊郎
寄せ合わせて指環を観賞した。 「幾ら立派でも綺麗でも、どうせ指環なんてものは、第
二義的なものさ。綺麗な指に嵌《は》めてこそ価値があるものなんだ。」 「凄いわね。....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
作は持ち来されないであろう。 智的生活の動向はいつでも本能を堕落させ、それを第
二義的な状態に於てのみ利用する。智的生活の要求するものは平安無事である。この生活....
「断水の日」より 著者:寺田寅彦
もしろみは「真」というものに付随しているから、これを知らせる場合に、非科学的な第
二義的興味のために肝心の真を犠牲にしてはならないはずである。しかし実際の科学の通....
「自由画稿」より 著者:寺田寅彦
と思われるが、しかしこれらは干支の算年法に付帯して生じた迷信であって、そういう第
二義的な弊が伴なうからと言って干支の使用が第一義的に不合理だという証拠にはならな....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
起こるものである。快苦は衝動の充足さるるか否かによりて生ずる感情であって生命の第
二義的の産物である。第一義的の価値は衝動そのものである。自然主義は衝動そのものの....
「科学論」より 著者:戸坂潤
にその技術性を付与するのだと云ってもいいのである。で労働対象に於ける技術性は単に
二義的な意義のものに止まるだろう。特に今の場合のように、問題が技術とイデオロギー....
「学位について」より 著者:寺田寅彦
ようなことも可能になるのである。 結局は、やればやり得る学位を、無用な狐疑や第
二義的な些末な考査からやり惜しみをするということが、こういう不祥事やあらゆる依怙....
「学生と教養」より 著者:倉田百三
われはそれに眩惑されてはならぬ。幸福主義は決して道徳の究竟ではない。依然として第
二義的の価値である。何が幸福かと問うとき、幸福の質を認めねばならず、かかる質的の....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
恋愛論の本質的任務でなくてはならぬ。これに比べれば恋愛の社会的基礎の討究さえも第
二義的というべきだ。ましてすでに結婚後の壮年期に達したるものの恋愛論は、もはや恋....
「碁にも名人戦つくれ」より 著者:坂口安吾
ことがすでにコッケイであり、事実においてその試合内容も棋院大手合を第一義に、ただ
二義的な花相撲的な空虚な景気をあおっているにすぎない。生死を賭した力闘は見られな....
「演劇の様式――総論」より 著者:岸田国士
舞踊劇」または「バレエ」となることもちろんである。 美術は、「演劇」においては
二義的役割しか果さぬようにみえる。ところが、実際は、舞台装置を、または、衣裳を、....
「音楽界の迷信」より 著者:兼常清佐
中間の存在物にそんなに心が惹かれるのか。音楽が成立するためには、演奏家は明かに第
二義的な存在ではないか。 ショパンは美しい曲を作った。そしてプレエルのピアノで....
「鰻の話」より 著者:北大路魯山人
ができていれば商売になる。味覚をなおざりにしているわけではなかろうが、どうしても
二義的に考えられがちだ。現今では、うなぎといえば養殖うなぎが通り相場になっている....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
開覚いて最も完全な人格を完成するのに在るので、現世上の救難授福はその目的からは第
二義的のものでありますが、しかし眼前の幸福は衆人が望むことでありますから、仏、菩....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
後者は持久戦争と称すべし。 二 決戦戦争に在りては武力第一にして、外交・財政は第
二義的価値を有するに過ぎざるも、持久戦争に於ては武力の絶対的位置を低下するに従い....