二階造[語句情報] » 二階造

「二階造〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

二階造の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
二人の友」より 著者:森鴎外
の家は、その二階家が出来たために、陰気な住いになった。安国寺さんの来たのは、この二階造の下宿屋である。 しかし東京に帰った私の生活は、小倉にいた時とは違って忙....
少女地獄」より 著者:夢野久作
長は引責謹慎中 因《ちなみ》に焼失したる県立高女の廃屋《あばらや》は純日本建、二階造の四|室《ま》で、市内唯一の藁葺《わらぶき》屋根として同校の運動場、弓術道....
田舎教師」より 著者:田山花袋
み鳴らす細い小路を通って、駄菓子屋の角を左に、それから少し行くと、向こうに大きな二階造りの建物と鞦韆や木馬のある運動場が見えた。生徒の騒ぐ音がガヤガヤと聞こえた....
二少女」より 著者:国木田独歩
と、琴平社の中門の通りである。道幅二間ばかりの寂しい町で、(産婆)と書いた軒燈が二階造の家の前に点ている計りで、暗夜なら真闇黒な筋である。それも月の十日と二十日....
怪異に嫌わる」より 著者:豊島与志雄
の厚み三尺以上もあり、鉄鋲をうちつけた重い樫の扉の錠前は、二重にも三重にもなり、二階造りで、一階には窓がなく、段の高い階段を上ってゆくと、二階の正面にただ一つ、....
」より 著者:森鴎外
って、僕は左へ池に沿うて曲った。そして十歩ばかりも歩いた時、僕は左手に並んでいる二階造の家を見て、「ここが桜痴先生と末造君との第宅だ」と独語のように云った。 「....
平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
目的だった。たいへん日本の風儀を好んで、寧波《ニンパオ》にある自分の家は日本風の二階造りにして畳を敷き、日本の膳椀食具《ぜんわんしょくぐ》を使い、烹調料理《ほう....
ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
柱に鉄の鎖を張った外廓に添って其の花園のはずれまで歩くと市街建築の取り付きである二階造りの石灰を塗った古ぼけて小さな乾物屋が在る。其の角を二人は右に切って静かに....
紫外線」より 著者:小酒井不木
い、湯島新花町をさして走らせました。 二十六番地の一は、ある閑所のつき当たりの二階造りの家でしたが、驚いたことに、表の格子に、「貸し家」の札が貼られてありまし....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
五間位の本堂、もっとも石造で大変丈夫に出来ておるです。他のチベット風の寺のように二階造りあるいは三階造りになって居りません。ただ一層の家でありましたが、その中に....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
白昼なお薄暮のごとくなる等は、台湾鹿港の市街に同じ。かく街路狭く、家屋高く(みな二階造り)、空気の流通あしきために、異様の臭気鼻をつききたる。西人これを評して、....