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「二頭立て〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

二頭立ての前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
大菩薩峠」より 著者:中里介山
《アメリカ》までつづく太平洋のことであります。ここの遠見の番所は、この二つの海を二頭立ての馬のように御《ぎょ》してながめることのできる、絶好地点をえらんで立てら....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
ドリッド社交界の流行だ。それが期せずしてここに落ち合って、この不時の馬車行列――二頭立ての馬車が、砂けむりを上げて後からあとからと躍り込んで来る。四人乗りだが、....
イオーヌィチ」より 著者:神西清
ていたが、十時半になると急にあたふたと墓地へ車を走らせた。 彼にはもう自家用の二頭立てもあったし、パンテレイモンという天鵞絨のチョッキを着たお抱え馭者もいた。....
」より 著者:カフカフランツ
の入口があって、ドアもなく、開いたままになっていた。その前には黒い、ドアを閉めた二頭立てのそりがあった。今この黄昏のなかでKが離れた場所から見て馭者だろうと想像....
」より 著者:神西清
の家では一たいどこからあんなにぞろぞろ出てくるんですか」と、私の三頭立てと医師の二頭立てが並歩で庭先を出かけたとき、私は訊ねた。 「あれはみんなあの人の農奴です....
頸の上のアンナ」より 著者:神西清
った。そして、馬丁が飛ぶように側を走り、馭者の代りにアルトイノフが馭者台に坐った二頭立てに乗って、アーニャがスタロ・キエフスカヤ街を疾走して来るのに出会うと、ピ....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
な多数の者の幸福ということである。西洋でもかつて慈善心に富んだ奥方といった者は、二頭立ての馬車に乗って一週に一度ぐらい、小銀貨を配ってあるいた人のことであったが....