二食[語句情報] » 二食

「二食〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

二食の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
鍵から抜け出した女」より 著者:海野十三
った。すると返事があって、監守が伝えた。 「オイ北川、悦んでいいぞ、これから朝昼二食はうどんを取ってやる。但しいつも一杯だけだぞ」 それから僕は二食をうどんに....
単独行」より 著者:加藤文太郎
へ往復し仙水峠から東駒に登り七丈の小屋へ十二時間、第五日、台ヶ原へ下り谷戸で弁当二食分を持って登る。権現岳避難小屋へ十三時間、第六日、八ヶ岳を縦走し本沢温泉へ八....
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
は床を一つにして寝てしまった。 三 明くる日、男は、「私共は二食で、朝飯を十時にやります。あなた方はお構いなく」と何方が主やら客やら分からぬ....
モルモット」より 著者:細井和喜蔵
黒い。目高一ぴき、水草ひと葉うかばぬ濁々たる溝《どぶ》だ。 米が買えぬので一日二食主義を採るべく余儀なくされた彼は自分の空腹も打ち忘れて小さき動物の事を思い、....
大空魔艦」より 著者:海野十三
隊であった。 丁坊の背中にあるのは、ダイナマイトが五本と手榴弾が十個に、食糧が二食分。これでも少年には相当の重さであった。 空魔艦の最後 空魔艦の根拠....
往復帖」より 著者:宮本百合子
犯性(ファシズム謳歌者であったこと) (二)新聞では、進歩党婦人代議士が 老人は二食でよい、と云った。そういう婦人代議士を、組合婦人部として支援し、空虚なデモに....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
から述べると、他の階級の輩はどうであったかわからぬが、少なくともそのころの公家は二食であったらしく、すなわち朝食と夕食とのみで、昼食というものは認《したた》めな....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
立たしささえもって、早く寝ろとあなたがお思いになる気持が、まざまざとわかります。二食のこと。これもちゃんと三度にして食餌の選びかたも気をつけますから、どうぞ御安....
私の小売商道」より 著者:相馬愛蔵
にも分らぬのであるが、商業は一種の道楽であって利害得失のほかに面白味がある。時々二食で店番をすることもある。また徹夜しても約束の時間までに菓子を製造して届けねば....
四国遍路日記」より 著者:種田山頭火
分にする人もあるし、二度で食べてしまう人も少くない、だいたい流浪者はお昼をぬかす二食が普通だ。 私は五合食べる、大食の方だが、いつも三度に食べるのだから(お弁当....
南国太平記」より 著者:直木三十五
の平をいつまでも眺めていた。 「お召しどすか」 「勘定をして、麻草鞋二足、弁当を二食分、水を竹筒に、少し沢山詰めておいてくれぬか」 「今時分から、何ちらへお出で....
」より 著者:佐藤垢石
五、六歳になる律気な婆さんが一日一人四十銭ずつでよろしいと答える。もちろん、朝夕二食に昼の弁当つき、布団つき間代まで含んでいるのだ。 婆さんの答えをきいて、雨....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
のはシナの和尚に似たような者であるがそれよりもまだ豪い。本当の坊さんと見えて毎日二食、それも日中(正午)を過ぎては少しも喰わない。それに肉食をしない。また酒も飲....
志士と経済」より 著者:服部之総
(弘化三年)、家はますます貧乏になる、たった二畳敷の浪宅に親子三人が、日に一食か二食で暮せるうちはまだしもよかったが、後にはそれさえ窮して、『大日本史』数葉を書....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
。そのうえ、ふとんが賃借りなので、手元には二円しか残らなかった。 中国人は日に二食である。これは発育ざかりの私にはこたえた。一日中追い回されるので腹の減ること....