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「五・一五事件〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

五・一五事件の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
思想と風俗」より 著者:戸坂潤
史的に作用している所の、幾つかの条件が置かれている。現に満州事変そのものが、元来五・一五事件と全く同じ系統のものであるらしいのだが、この事変の意識的動機になって....
北氷洋の氷の割れる音」より 著者:寺田寅彦
かしその氷の割れる音は科学を尊重するはずの日本へ少しも聞こえなかった。満州問題、五・一五事件、バラバラ・ミステリーなどの騒然たる雑音はわれわれの耳を聾していたの....
新しい潮」より 著者:宮本百合子
用しようとかまえている人々への無取締り通告である。その背後にある思想というのは、五・一五事件、二・二六事件と、暴力で侵略戦争遂行の可能な軍部独裁にまで推進させて....
今日の日本の文化問題」より 著者:宮本百合子
取扱いは虚偽的なほど皮相的に扱われている。「軍部の力が政治や経済の上にはびこって五・一五事件や二・二六事件がつづき」その結果東洋の平和が乱れたというふうに書かれ....
ファシズムは生きている」より 著者:宮本百合子
いるどころか輪をもってかけずりまわっているわ。一月六日の時事新報二面のトップに「五・一五事件山岸中尉の新生」という見出しの写真入り記事があったのをごらんでしたろ....
日本イデオロギー論」より 著者:戸坂潤
が、多分アジア主義者であるお蔭で、アジア的現実に就いて少しも認識不足に陥らない。五・一五事件まで東亜経済調査局の理事長であった大川周明博士は、東洋と西洋とを決定....
世界の一環としての日本」より 著者:戸坂潤
の町田商相・山崎農相・某上席検事・其の他其の他が続々として被害を被った。怪文書は五・一五事件当時も盛んであったが、今度のは目的意識がもっと深刻で、当事者一身の政....
社会時評」より 著者:戸坂潤
、起きた方がいいかも知れぬ。 (一九三三・六) 自由主義の悲劇面 一、五・一五事件「発表」 現内閣を非常時内閣とかいうそうであるが、ある人の説による....
現代日本の思想対立」より 著者:戸坂潤
事件らしいが、それが、この説明を信ずる処によると、段々規模を縮小して行くらしい。五・一五事件の大川周明博士を盟主とする神武会は、大衆団体としては解散することにな....
言いたい事と言わねばならない事と」より 著者:桐生悠々
はなかったろう。私は信濃毎日に於て、度々軍人を恐れざる政治家出でよと言い、また、五・一五事件及び大阪のゴーストップ事件に関しても、立憲治下の国民として言わねばな....
文学の曇天」より 著者:豊島与志雄
ショ的傾向を帯びる。そしてこういう傾向こそ、凡てのものを陰欝な気分で塗りつぶす。五・一五事件は、吾国のファシズムの一つの現れだと云われるが、私はそう思わない。あ....
次郎物語」より 著者:下村湖人
で少数の人たちの座談会をやったが、その席上で、最近の大事件として世間をさわがした五・一五事件――犬養首相の暗殺事件が話題にのぼり、それについて先生が率直に自分の....
次郎物語」より 著者:下村湖人
。そんなことで、内々適任者を物色していたところだった。そこへ、たまたま朝倉先生の五・一五事件批判の舌禍事件が発生し、つづいて教職辞任となり、そのことで二人の間に....
二・二六事件に就て」より 著者:河合栄治郎
が何であるかが明白ではなかった、従ってその死は言葉通りに不慮の死であった。然るに五・一五事件以来ファッシズム殊に〈軍部〉内に於けるファッシズムは、掩うべからざる....
西園寺公の食道楽」より 著者:北大路魯山人
五月の大事変(注・昭和七年五月十五日、陸海軍将校ら首相官邸などを襲撃、犬養首相を射殺した、世に言う五・一五事件)直後、緊張しきっている帝都へ、興津の坐漁荘を出て乗り込まれた西園寺....