五分心[語句情報] »
五分心
「五分心〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
五分心の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「虞美人草」より 著者:夏目漱石
明るいものは室《へや》のなかに動いて来る。小野さんは洋袴《ズボン》の膝を折って、
五分心《ごぶじん》を新らしい台の上に載《の》せる。 「ちょうどよく合うね。据《す....
「生まれいずる悩み」より 著者:有島武郎
っと頭で挨拶して囲炉裏の座にはいって来たが、天井の高いだだっ広い台所にともされた
五分心のランプと、ちょろちょろと燃える木節の囲炉裏火とは、黒い大きな塊的とよりこ....
「田舎教師」より 著者:田山花袋
石川や沢田や美穂子の兄の北川などの若い人々が八畳の間にいっぱいになって、竹筒台の
五分心の洋燈の光の下に頭を並べて、夢中になって歌留多牌を取ると、そばには半白の、....
「駅夫日記」より 著者:白柳秀湖
どなく流れて、私は面をあげて見ることが出来なかった。談話は尽きて小林監督は黙って
五分心の洋燈を見つめていたが人気の少い寂寥とした室の夜気に、油を揚げるかすかな音....
「世間師」より 著者:小栗風葉
。 二階は六畳敷ばかりの二間で、仕切を取払った真中の柱に、油壷のブリキでできた
五分心のランプが一つ、火屋の燻ったままぼんやり点っている。窓は閉めて、空気の通う....