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五十三次
「五十三次〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
五十三次の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
っても旅の面白味からいっても滅多に無い道筋だと思うのですが、しかしそれより自分は
五十三次が出来た慶長頃から、つまり二百七十年ばかりの間に幾百万人の通った人間が、....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
駕籠をこれまたぐるりと取り巻いてご警固申しあげる、呼ぶ声、叫ぶ声、駆けこう足音、
五十三次やれやれの宿の品川浜は、思わぬ珍事に煮えくり返るような騒ぎとなってしまい....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
をしなせえといってるんだ。いいえ、なにね、まず景気を見るなら江戸は日本橋宿初め、
五十三次も日本橋がふり出しだから景気もまたあそこがよかろうと思って、のこのこいっ....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
ましたっけね」 「どこの町だよ」 「日本橋の大通りにあるじゃござんせんか、東海道
五十三次はあそこからというあの橋ですよ」 「あきれたやつだな。あいそがつきて笑え....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
じろと人が見ているじゃござんせんか。日本橋から飛び込んだっても死ねやしませんよ。
五十三次東海道へは行かれるが、冥土《めいど》へ行くなら道が違うんだ。だんならしく....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
ぐと、その晩に一つの事件が出来したんです」 その頃の小田原と三島の駅は、東海道
五十三次のなかでも屈指の繁昌であった。それはこの二つの駅のあいだに箱根の関を控え....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
いていて、停車している汽車の窓にも虫の声々が近く流れ込んで来ることもある。東海道
五十三次をかいた広重が今生きていたらば、こうした駅々の停車場の姿をいちいち写生し....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
早う帰って忠義つくせい」 皮肉にあしらいながら馬上の二人をやりすごしておくと、
五十三次名うての街道をわがもの顔に、のっしのっしと道を急ぎました。 ....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
頭の御上屋敷、定火消屋敷などが立並んでいる。そのころは既に広重の出世作、『東海道
五十三次』(保永堂板)は完成され、葛飾北斎の『富嶽三十六景』が、絵草紙屋の店頭に....
「海神別荘」より 著者:泉鏡花
ますもの。 美女 あすこまで、道程は? 女房 お国でたとえは煩かしい。……おお、
五十三次と承ります、東海道を十度ずつ、三百度、往還りを繰返して、三千度いたします....
「革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
板、雲には銀砂子、襖に黄金箔、引手に朱の総を提げるまで手を籠めた……芝居がかりの
五十三次。 岡崎の化猫が、白髪の牙に血を滴らして、破簾よりも顔の青い、女を宙に....
「戯作者」より 著者:国枝史郎
へ入った頃には、日もとっぷりと暮れたので、笹屋という旅籠へ泊ったが、これぞ東海道
五十三次を三月がかりで遊び歩いた長い旅行の第一日であり、一九の名をして不朽ならし....
「狂女と犬」より 著者:小酒井不木
ぼらしい茶店に腰を下しても、ミルク・キャラメルが塵にまみれて並べてあったのでは、
五十三次の気分など立ちどころに打ち壊されて了い、頗る失望せざるを得なかった。けれ....
「薬前薬後」より 著者:岡本綺堂
いていて、停車している汽車の窓にも虫の声々が近く流れ込んで来ることもある。東海道
五十三次をかいた広重が今生きていたらば、こうした駅々の停車場の姿を一々写生して、....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
しかった。――夜明けに三十分ほどトロ/\としたと思うと、いつだか歌舞伎座でみた『
五十三次扇宿附』の「古寺」の場での五代目の怪猫がおくらの役を好き自由にじゃらす夢....