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「五十嵐〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

五十嵐の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
柿色の紙風船」より 著者:海野十三
にサインを送った。彼はこの刑務所へ入って出来た最初の友達であり先輩だった。本名は五十嵐庄吉といい、罪状は掏摸だとのことだった。 さて私は、その日から、痔の治療....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
た南条という壮士は、多勢の中へ躍り込んで、非人の持っていた六尺棒を奪い取り、 「五十嵐!」 と一声叫ぶと、 「おうー!」 ほど遠からぬところで勇ましい返事。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
上に両脚を投げ出しているのは、いつもこの男と影の形に添うように、離れたことのない五十嵐甲子雄《いがらしきねお》であります。甲府の牢以来、この二人が離れんとして離....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
「どう致しまして」 がんりきは額へ手を当てて苦笑いしました。今まで自分は南条、五十嵐の方の手先をつとめて、この山崎――この人はもと新撰組の一人で水戸の浪士、香....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
この土地では初めて見る南条力の面であります。南条があれば、その傍にあるのは、当然五十嵐甲子男でなければならぬ。そうして従者ともつかず、道づれともつかぬ、いやにや....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、例の相生町の老女の屋敷へ入り込みます。 といっても、この二人の壮士は南条と五十嵐ではないが、二人ともに疎鬢《まばらびん》で直刀丸鞘を帯びているところ、たし....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
能登守に亘理《わたり》と呼ばれて旧友のような扱いを受けた人――それから、も一人は五十嵐と呼ばれた人、つまりこの二人は過ぐる夜の破牢者の巨魁《きょかい》なのであり....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
れの浪士体の者がやって来ました。そのなかには、曾《かつ》て甲府の獄中にいた南条と五十嵐との二人の姿を見ることができます。 「ああ、南条が知っている、あの男を責め....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
御老女様には申し上げてはいけないと兵馬さんはおっしゃったそうですけれど、南条様や五十嵐様に御相談申し上げて、御様子を見に行っていただいたらどうでしょう」 お君....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
》って、南へ南へと走りつづけます。この二人の行手は説明を加えるまでもなく、南条、五十嵐らの浪士のあとを追って行くものであります。しかしてまた南条、五十嵐らの浪士....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
戸を騒がす総ての巨根《おおね》が薩摩に存することをよく知っております。この南条や五十嵐らは薩摩の者ではないが、薩摩とは密接の脈絡を保って、何か関東において事を起....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ました。 十二 高村卿の一行が引払ってしまうと、例の南条力と五十嵐甲子雄は、薩摩屋敷の幹部のものと相談して、数名の人夫をひきい、その人夫に荷....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
で、どちらも生地《きじ》が現われたようなものです。 察するところ、例の南条力と五十嵐甲子男とは、甲州の天険をほぼ究《きわ》めつくしたから、今度は小田原を中心と....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
やろうとほくそ笑んで、先を急がない。大悪党の大和は時期を心得て焦らないが、ここに五十嵐という図体の大きな力持ちの水夫が、女色に飢えて、ひねもす息苦しい思いをして....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
にいた門弟の一人の、字喜多文吾が打たれたのである。 「さあさあ今度は誰にしよう。五十嵐氏がよい、五十嵐氏がよい。型は当流での虎尾剣だ。竹刀をはね上げて突きを上げ....