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「五十日〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

五十日の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
生きている腸」より 著者:海野十三
せた人間の唇とほぼ似た皮膚で蔽われるにいたった。 生ける腸《はらわた》の誕生後五十日目ころ――誕生というのは、この腸《はらわた》が大気中に棲息するようになった....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
永六年七月には徳川|家慶《いえよし》が薨去《こうきょ》したので、七月二十二日から五十日間の鳴物《なりもの》停止《ちょうじ》を命ぜられた。鳴物停止は歌舞音曲のたぐ....
河口湖」より 著者:伊藤左千夫
そこら一面石の嵐でござりまして、大石小石の雨がやめどなく降ったそうでござります。五十日のあいだというもの夜とも昼ともあなたわかんねいくらいで、もうこの世が泥海に....
耽溺」より 著者:岩野泡鳴
すって見たが、何だか自分の物でないようであった。 二六 その後、四、五十日間は、学校へ行って不愉快な教授をなすほか、どこへも出ず、机に向って、思案と....
半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
って、おかしいじゃありませんか。まあ聴いておくんなせえ。去年の冬からかれこれもう五十日も毎日つづけて来るんですぜ。大晦日でも、元日でも、二日でも……。なんぼ勤番....
碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
歓迎する処であっただろう。そこで行長は明からの正式の講和使を遣わさんことを求め、五十日をもって期限とした。沈惟敬之を承諾して、標を城北の山に樹てて日朝両軍をして....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
けをし、蓬々と伸びた髯を嶽風がはらっている。 そしてちょうど、カプールを発った五十日目あたりに、温霧谷の速流氷河の落ち口にでたのだ。 「凄い。ここでは、氷だけ....
老夫婦」より 著者:黒島伝治
のう。」 「それよりぁ、うらあ浅草の観音さんへ参りたいんじゃ。……東京イ来てもう五十日からになるのに、まだ天子さんのお通りになる橋も拝見に行っとらんのじゃないけ....
戯作者」より 著者:国枝史郎
感じなかった。むしろ馬琴を早く呼んで、褒め千切りたくてならないのであった。 手錠五十日 明日とも云わず其日即刻、京伝は使いを走らせて馬琴を家へ呼んで来た。 「....
廿九日の牡丹餅」より 著者:岡本綺堂
くした以上、なおさら自分に疑いがかかったような気がしまして、七月から八月にかけて五十日ほどの間は所々方々をうろ付いていました。まず小田原まで踏み出しましたが、箱....
おびとき」より 著者:犬田卯
…どら、俺げも一杯くんな。自分でばかりいい気になって飲んでいねえで。」 「ああ、五十日ぶりの酒だ。腹の虫奴ん畜生がびっくりしてぐうぐう哮えてしようねえ。」 「俺....
歌麿懺悔」より 著者:邦枝完二
」 歌麿は誰にいうともなく、拝むようにこういって、掌を合せた。 その記憶は、五十日の手錠の刑に遭った、あの一昨年の一件に外ならなかった。 つばくろの白い腹....
藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
城浅間ヶ嶽』を打ち通すそうじゃが、かような例は、玉村千之丞|河内通いの狂言に、百五十日打ち続けて以来、絶えて聞かぬ事じゃ。七三郎どのの人気は、前代|未聞じゃ」と....
青春の息の痕」より 著者:倉田百三
て意識を失う時の、恐るべき嫌悪すべき心持を忘れることができません。手術後で今日は五十日目なのに、まだなかなか癒えそうにありません。毎日痛い目を忍んで生きています....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
いう未だかつて聞きもしなかった病気にとりつかれて蠣殻町は岩佐病院の一室にほとんど五十日余も入院していた。大手術を受けたのであった。その病後の療養に、私は小田原の....