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五文字
「五文字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
五文字の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
型の朱をさして、まぶしいほどにも澄み渡ったその朱いろの中から、喜七いのち、という
五文字が地膚そのままにくっきりと白く浮きあがっているのです。 「なかなか珍しい彫....
「雛妓」より 著者:岡本かの子
腕に支えられながら、弟の医者にちょっと脈を検められ、「生きの身の」と、歌の頭字の
五文字を胸に思い泛べただけで急いで帰宅の俥に乗り込んだだけを記して、早くこの苦渋....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
床について、その年の十月にとうとういけなくなってしまいました。その辞世の句は、上
五文字をわすれましたが「猿の眼に沁む秋の風」というのだったそうで、父はまた考えて....
「血の文字」より 著者:黒岩涙香
切と為りしなりと、若し真に顔を蹙むる間も無かりしとせば如何にして MONIS の
五文字を其床に書記せしぞ、死るほどの傷を負い、其痛みを堪えて我|生血に指を染め其....
「伊吹山の句について」より 著者:寺田寅彦
の事実を予備知識として、この芭蕉の句を味わってみるとなると「おりおりに」という初
五文字がひどく強く頭に響いて来るような気がする。そして伊吹の見える特別な日が、事....
「海底都市」より 著者:海野十三
ついている大きな半球形の笠の中に入った電灯であり、その笠には「海中展望台」という
五文字が、気のきいた字体で記されてあった。 「いよいよ来ましたよ。ここが、この町....
「浮かぶ飛行島」より 著者:海野十三
次々に伝令に手渡していた。 その受信紙の片隅には、どの一枚にも「連合艦隊発」の
五文字が赤鉛筆で走り書されてあった。それでみると、須磨は、多分太平洋のどこかにい....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
見ると――最初の肉細の方の一本です―― 「※遂良《ちょすいりょう》拓本」 の
五文字。はっ! とした主膳がそれを確める遑《いとま》もなく、第二の肉太の拓本の方....
「島木赤彦氏」より 著者:芥川竜之介
村びと今はあらずも」――これだけは夢の覚めた後もはっきりと記憶に残っていた。上の
五文字は忘れたのではない。恐らくは作らずにしまったのであろう。僕はこの夢を思い出....
「血液型殺人事件」より 著者:甲賀三郎
要な言葉以外には殆ど話しかけられず、稀々話しかけられる言葉も、いつでもせいぜい四
五文字にしかならない短いものだった。私は二人の結婚が激しい恋愛の後に成立したと聞....
「染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
色だ! 金短冊が蒔絵してある。そうして文字が書かれてある。 「こひすてふ」という
五文字である。百人一首のその一つの、即ち上の
五文字である。 男、ヒョイと令嬢を....
「仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
独楽へ現われた文字といえば『淀』『荏原屋敷』『有りて』『「飛加藤の亜流』という十
五文字だし、以前にわしの持っていた独楽へ現われた文字は、『屋の財宝は』『代々』『....
「暗号舞踏人の謎」より 著者:ドイルアーサー・コナン
いので、単語に相違ないと思った。これがそれですがね。さて単語としてみると、これは
五文字から成る単語で、しかも私が先に推定したEが、第二と第四にあるもの。――それ....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
葉を押し頂いて読んだ。 「なよ竹の……。」 言うまでもなく、それは和歌の上の句
五文字である。塩冶の内室に贈るべき恋文は唯この
五文字に尽きているのであろうか。定....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
して来たものらしい。 かかる肌違のものに対しては、鴨川大人口を開いて、あえて上
五文字をも吐くに当らず、 「はあ、」とばかりである。 葭戸を下の方から密と開け....