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「五月人形〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

五月人形の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
ショックを感じられてならない。 そのとき私のからだは無事であったが、抱えていた五月人形の箱は無論投げ出されて、金太郎も飾り馬もメチャメチャに毀れた。よんどころ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
ものです。土手へ鉄砲を置いた時に弥次郎兵衛ほどに小さかった姿が、巣口を向けた時は五月人形ほどになり、速い、速いと驚いた時は、もう眼の前へ人間並みの姿で現われてい....
油絵新技法」より 著者:小出楢重
ている処の大勢があるものである。そして形だけは整頓した処の、例えば甲冑を着けたる五月人形が飾り棚の上に坐っている次第である。かかる者を総称して近代の若い人たちは....
幼年時代」より 著者:堀辰雄
家はほんの一部を焼いただけですんだ由。しかし、その火事で私は五月|幟《のぼり》も五月人形もみんな焼いてしまったりして、その火事の恐怖が私には甚《はなは》だ強い衝....
梵雲庵漫録」より 著者:淡島寒月
我人も出来て、後には禁止されたのである。 六 荒々しいといえば、五月人形の内、鍾馗にしろ金時にしろ、皆勇ましく荒々しいものだが、鍾馗は玄宗皇帝の....
黄八丈の小袖」より 著者:岡本綺堂
丈な不粋な男振で、まるで若いお内儀さんとは比べ物にならなかった。何のこともない、五月人形の鐘馗様とお雛様とを組み合せたようなもので、余りに若いお内儀さんが痛々し....
御堀端三題」より 著者:岡本綺堂
ショックを感じられてならない。 そのとき私のからだは無事であったが、抱えていた五月人形の箱は無論投げ出されて、金太郎も飾り馬もメチャメチャに毀れた。よんどころ....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
一番槍の手柄をなすのもこういう人達である。乗客の少い電車の中でも、こういう人達は五月人形のように股《また》を八の字に開いて腰をかけ、取れるだけ場所を取ろうとして....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
こに控えていればよいのじゃ」 源次郎はこっくりして、正直にすぐ松の根元へ行き、五月人形のように凛々しく立った。 「まだよい、まだちと早い、夜明けまでにはだいぶ....