五月蠅い[語句情報] »
五月蠅い
「五月蠅い〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
五月蠅いの前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
続けて、上本町六丁目から小橋《おばせ》西之町への舗道を豹一に尾行られると、半分は
五月蠅いという気持から、 「何か用ですの」いきなり振り向いて、きめつけてやる気に....
「三の字旅行会」より 著者:大阪圭吉
は、その出迎男を、何処かインチキなホテルの客引かなんかであろうと考えた。そして、
五月蠅い商売|敵だと思った。しかし、だんだん日数が重なるにつれて、どうも只の客引....
「神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
手は動かなかった。 「俺は祝福に来た筈だ。何故みんなは逃げたのだろう? ……ああ
五月蠅いな、何故囁くのだ!」 カサ、カサ、カサと嗄れた声が、やっぱり耳もとで聞....
「天主閣の音」より 著者:国枝史郎
「云うな云うな、俺も聞かない。…… ……父の仇、不倶戴天、こういう義理は小|
五月蠅い。……訊きたいことが一つある。お前は将来も俺を狙うか?」 お半の方は黙....
「小村淡彩」より 著者:宮本百合子
がないじゃあないか、いい年をして何だね。あの駐在め、目をつけたからこれでまた当分
五月蠅いや」 いしは、頻りに何か考えていたが、午後手がすくと、せきを呼んだ。 ....
「帆」より 著者:宮本百合子
いですからね」 藍子は悪意のない皮肉で心持大きい口を歪め、美しい笑いを洩した。
五月蠅いのが嫌いな尾世川であろうか! 彼が生れた日の星座がそうだとでもいうのか、....
「睡魔」より 著者:蘭郁二郎
えて超音波を思いついたんですよ、だから都会生活というのは、犬にとっては人間以上に
五月蠅いもんでしょうね」 「まあ……」 彼女は、そういって眼を見張ってから 「....
「一九五〇年の殺人」より 著者:海野十三
疲れています。早くお調べが願いたいと云って喧しくて仕方がありません」 「そうか、
五月蠅い奴じゃ。紅茶を一ぱい飲んでからのことだ」 紅茶に角砂糖を四つ抛りこんだ....
「夏遠き山」より 著者:宮本百合子
も、すべてに名所らしい名称があって、そこには一々立札が立っているというのは、何と
五月蠅いことであろう。塩原温泉組合は、遊山人のために何一つ発見すべきものを残して....
「書斎を中心にした家」より 著者:宮本百合子
、彼方側から其処の棚にのせ、給仕人が、此方から、部屋を出ず食卓に運ぶ。 とかく
五月蠅い人の出入りは、食事中なる丈さけたいと思います。 配膳室には、食器棚、料....
「或る日」より 著者:宮本百合子
んと断って来た報告をしないのが気に触った。其上いつもなら枕元に椅子を引きよせて、
五月蠅いほど何か喋ったり笑ったりする彼女―― Chatterbox が、自分の部....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
んて馬鹿馬鹿しいにも程があらあ。…… 学生2 欧陽修なんて出やしないよ。 学生1
五月蠅いな。……君は君で勝手にやまを掛ければいいじゃないか。 学生2 (見栄をき....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
なして駆《は》せ廻るのは、甚《はなは》だ五月蠅《うるさ》いものである。否《いな》
五月蠅いではない癪《しゃく》にさわる。天下の公道をわがもの顔に横領して、意気|頗....
「墓が呼んでいる」より 著者:橘外男
く考えていました。私の父も母も、私がたった一人の息子ですから万事に干渉して、その
五月蠅いこと、
五月蠅いこと! 何でもかでも子供みたいにおせっかいを焼いて、つくづ....