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「五欲〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

五欲の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
俊寛」より 著者:芥川竜之介
、謀叛《むほん》を企てるには、貪嗔癡《どんしんち》の三毒を具えねばならぬ。聖者は五欲を放たれても、三毒の害は受けられぬのじゃ。して見ればおれの知慧《ちえ》の光も....
般若心経講義」より 著者:高神覚昇
は、私どもの生命です。生命の綱です。黒白二疋の鼠とは、夜昼です。五滴の蜂蜜とは、五欲の事です。官能的欲望です。まことにひとたび、この巧妙な人生の譬喩を聞いたなら....
続獄中記」より 著者:大杉栄
つの条件さえ具えていれば、誰でも、何の修養も何の苦悶も何の努力もなしに、ただちに五欲無漏の名僧知識になれる。山にはいるか牢にはいるかだ。 しかし、久米の仙人も....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の代り心眼を開くがよろしい、心眼を開いて悟りに入れば、なまじい眼の見えるために、五欲の煩悩《ぼんのう》に迷わされる人たちよりは遥かに幸福であるとお教えになりまし....
わが童心」より 著者:佐藤垢石
、遠く山々を望んだとき、利根の水際に佇んだとき、ほんとうに童心に返る。全く人間の五欲を忘れてしまう。 それは、私ばかりではあるまい。誰でも、愉しき過去、悲しき....
私本太平記」より 著者:吉川英治
れど阿修羅もおよばぬすさまじい剣気を眸に持っておいでられる。したがその猛も貪婪な五欲には組み合わず、唇と歯には智恵をかみわけ、鼻、ひたいに女性のような柔和と小心....