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「五穀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

五穀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
乗って人間界をおとずれ、そうして文明の祝福をもたらしたことになっている。この船で五穀の禾束や、いろいろの道具や、武器などが運ばれてきた。彼はだんだんに成人して人....
碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
の|下知法度を信ぜずして、山林へ逃げかくれ、安堵の思なく、朝鮮の三道荒野となって五穀なし。兵糧を日本より運送するようにては如何で明に入ることを得ん」と。秀吉壁越....
忘れえぬ人々」より 著者:国木田独歩
える。男体山麓の噴火口は明媚幽邃の中禅寺湖と変わっているがこの大噴火口はいつしか五穀実る数千町歩の田園とかわって村落幾個の樹林や麦畑が今しも斜陽静かに輝いている....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
ゃ、御参籠はあすからとなさいますか。ここに来ている間、塩断ちをなさるかたがあり、五穀をお断ちになるかたがあり、精進潔斎もいろいろです。火の気を一切おつかいになら....
前記天満焼」より 著者:国枝史郎
い。……しかしそれとて条件があって、国内は四民に不満なく、国外は外国の侵逼なく、五穀実り、天候静穏、礼楽ことごとく調うような、理想的政治を行なうなれば、預けまか....
くろん坊」より 著者:岡本綺堂
ような気になった。 「お前、ひもじゅうはござらぬか。」と、僧は言った。「なにしろ五穀の乏しい土地で、ここらでは麦を少しばかり食い、そのほかには蕎麦や木の実を食っ....
多神教」より 著者:泉鏡花
夕、お厩の蘆毛を猿が曳いて、里方を一巡いたしますると、それがそのままに風雨順調、五穀|成就、百難|皆除の御神符となります段を、氏子中申伝え、これが吉例にござりま....
妖怪学」より 著者:井上円了
得)の文を唱うるなり。 (二二)霖雨の節、晴れを祈る法 その法は、「天生五穀以養人民今天雨不止用傷五穀如何如何霊而不幸殺牲以賽神霊而則不止鳴鼓攻之朱緑縄....
国号の由来」より 著者:喜田貞吉
うのがあるとある。彼らは「形体夜叉の如く、変化無窮なり。人倫禽獣魚肉を食として、五穀の農耕を知らず、九訳を重ぬと雖も、語話を通じ難し」とあって、全然生蕃階程にい....
オシラ神に関する二三の臆説」より 著者:喜田貞吉
貞観年間山陰諸国に祭られた中に、ゴコクという名称から誤られて、伯耆の社村では今日五穀豊熟を護るの神として崇められているがごとき極端なものもある。 大黒天はもと....
五重塔」より 著者:幸田露伴
璃真珠|水精以上合わせて五宝、丁子沈香白膠薫陸白檀以上合わせて五香、そのほか五薬五穀まで備えて大土祖神埴山彦神埴山媛神あらゆる鎮護の神々を祭る地鎮の式もすみ、地....
県歌 信濃の国」より 著者:浅井洌
なり 三 木曽の谷には真木茂り 諏訪の湖には魚多し 民のかせぎも豊かにて五穀の実らぬ里やある しかのみならず桑とりて 蚕飼いの業の打ちひらけ ....
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
て、あえて神様に参詣が出来ぬという様なことはない。ことに古伝説によりますと、農業五穀の神様は、伊奘冊尊の糞尿から生れ給うたという様な風にまで伝えております。そん....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
もはや獣肉魚肉のみによって生きて行く事は出来なかった。生きるには必ず農民の作った五穀に依り、獣肉魚肉は副食物の原料たるに過ぎなかった。したがって漁師とか狩人とか....
融和問題に関する歴史的考察」より 著者:喜田貞吉
です。漁師や猟人が魚や獣肉や皮革を提供しまして、その代償として農民から主食物たる五穀を得る場合にでも、これを乞食とみておったものとみえます。すなわち農民以外のも....