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亡ぶ
「亡ぶ〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
亡ぶの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「俊寛」より 著者:芥川竜之介
芋《いも》を食うては、同じように子を生んでいる。天下の役人は役人がいぬと、天下も
亡ぶように思っているが、それは役人のうぬ惚《ぼ》れだけじゃ。」
「が僧都《そうず....
「玉藻の前」より 著者:岡本綺堂
親しゅうするなど夢にもならぬことじゃと思え。この教えに背いたらお身の命はかならず
亡ぶる。きっと忘れまいぞ」 「ありがたい御教訓、胆《きも》にこたえて決して忘れま....
「放送された遺言」より 著者:海野十三
者たちの処方箋どおりの筋書が効を奏したのにすぎない。それにしても彼らのいっせいに
亡ぶべき時がもう十数日に迫っているぞという私の警告文が、新聞紙上にともかくも掲載....
「幽霊塔」より 著者:黒岩涙香
あろう、犯せる罪の為、心柄の為とは云う者の、斯くまで苦しき思いをすれば大抵の罪は
亡ぶる筈だ、最う既に亡び盡して清浄無垢の履歴の人より猶一層清浄に成って居るかも知....
「聖書の読方」より 著者:内村鑑三
るる勿れ」との慰安に富める三十二節、三十三節に注意せよ。 人は悔改めずば皆な尽く
亡ぶべしとの警告。十三章一節より五節まで。 救わるる者は少なき乎との質問に答えて....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
が、来るというから、あたし、考えたのよ」 「何を、考えたのだい」 「日本が興るか
亡ぶかという非常時に、お飯事みたいな同棲生活に、酔っている場合じゃないと、ね」 ....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
らなくなったのだ。だが感傷的になるまい。お互いに……。 われら斃れた後に、日本
亡ぶか、興るか、その何れかに決まるであろうが、興れば本懐この上なし、たとえ
亡ぶと....
「運命」より 著者:幸田露伴
し、世に於て加益するところ無し。是を文辞の蠹という。四者|交々作りて、聖人の学|
亡ぶ。必ずや諸を身に本づけ、諸を政教に見わし、以て物を成す可き者は、其れ惟聖人の....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
で草を除る。己が為に草を除るのだ。生命の為に草をとるのだ。敵国外患なければ国常に
亡ぶで、草がなければ農家は堕落して了う。
「爾我言に背いて禁菓を食いたれば、土は....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
て、カントの深刻さが打ち仰がるる。危険に脅かさるる身体をもって、ものの崩るる音、
亡ぶ響きを内に聞きつつある私に、忍耐と支持との力を与うるものは、この生に事える義....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
然《しか》してその鬱屈に方《あた》つてや 四十七人を生ず 乃《すなは》ち知る、人
亡ぶと雖も この霊|未《いま》だ嘗《かつ》てほろびず…… 我もまた詩中の人と....
「太陽系統の滅亡」より 著者:木村小舟
や悲みを忘れたであろう、吾々の同胞は、いずれも安き眠に就いた、吾々もまた相次いで
亡ぶであろう、かくいわば諸君は、いうべからざる淋しみを感ずるかも知れぬが、しかし....
「わが童心」より 著者:佐藤垢石
山河ありとは支那の言葉だ。わが日本では、飽くまで国栄え、山河朗々である。万一、国
亡ぶれば、山河もない。 死に徹するまで、郷土の清婉なる風景を護るわが国民である....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
の親の無慈悲を悔いられてはどうじゃ。いや、それも今さら言うまい。きょうか明日かに
亡ぶるお身達と、そのようなことを言い争うても詮ないことじゃ。まことを言えば、お身....
「迷信解」より 著者:井上円了
亡日とてはなはだ不吉の日なれば、延引あるべし」と申し上げたれば、「われ往きて彼|
亡ぶる日なれば、心配するに及ばず」とて、すぐに軍を出だし、果たして勝利を得たりと....