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亡命
「亡命〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
亡命の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「苦力頭の表情」より 著者:里村欣三
ここを無理に出てみたところで、不潔な見知らぬ街と、言葉の通じない薄汚ない支那人と
亡命の露西亜人に出喰わすだけのことだ。言葉ができない俺には宿屋は勿論、ろくすっぽ....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
ペリクレスの有力な仲介によってようやく免れることができた。そこで彼は用心のために
亡命しランプサコス(Lampsakos)の地で一般の尊敬を受けつつ七二歳の寿を保....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
習し、隅から隅まで緻密な注意を走らせてみるのだった。 その頃、彼は故郷の杭州を
亡命して、孫火庭という家扶と共に、大日本の東京に、日を送っていた。日本へ渡ったと....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
の没落が始まり、瞬く間に白露窮民の無料宿泊所と化したのであるが、一時は堂に溢れた
亡命者達も、やがて日本を一人去り二人去りして、現在では堂守のラザレフ親娘と聖像を....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
れて、何か土産話を置いて行かれたとか。その事は私は後で学校の校長から聞いた。朝鮮
亡命の客でよく足を留めた人もある。旅の書家なぞが困って来れば、相応に旅費を持たせ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
るけれども……」
「では、なに者……」
「ロロ公爵とルル公爵だ。火星から、地球へ
亡命して来ておられる方だ」
「ああ、ロロとルル……」
新田先生は、気がついた。....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
ーの懸賞金を付していた。 しかも彼は巧みに英国の魔手を逃れ、大正四年六月日本に
亡命した。英国政府も彼が日本に入ったことを察知し、内々探査を進めていたが、その年....
「二都物語」より 著者:佐々木直次郎
れたのである。 イギリスはたくさんの人間の避難所になっている ヨーロッパ諸国の
亡命者などは多くイギリスへ
亡命したのである。 ドイツの民謡のレオノーラ ある乙....
「安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
その約五十年ほど前にシラギに亡ぼされているのだが、そのときコマの王様王族が日本へ
亡命したというような記事は歴史に現れていない。 むしろシラギがコマを亡した直後....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
リスとアメリカとの境界線が、この近くを通っていたので、ここは略奪の修羅場となり、
亡命者や、王党側の暴れものや、そのほか、あらゆる国境の荒くれ男どもが跳梁跋扈した....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
男が日本へ逃げて来て二葉亭を訪ねて来た。その外にも二葉亭を頼って来た露国の虚無党
亡命客が二、三人あった。二葉亭は渠らのために斡旋してあるいは思想上多少の連絡ある....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
に、宗教裁判によって本国を追放された。そこで彼は、エリザベス朝の初頭にイギリスに
亡命して、ロンドンで医術を開業した。医者は大成功だった。セント・バアソロミウ病院....
「ろくろ首」より 著者:小泉八雲
たくさんの生命を亡ぼす原因をつくりました。その罸があたって、私は長い間この土地に
亡命者となっていました。今では何か私の罪ほろぼしができて、祖先の家名を再興する事....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
あいつの胸で温まっている間でも、
あいつの苦労を察して遣らずにはいられぬ。
己は
亡命者ではないか。無宿ものでは。
己は当もなく休まずに生きている人非人だ。
譬え....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
対して脅迫掠奪残虐至らざるなしということであった。従って良民は南下して日本領内に
亡命した。で、農作は絶え、畜産は滅び、食糧には窮乏して来た。従って、結氷期にでも....