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亡母
「亡母〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
亡母の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「妖僧記」より 著者:泉鏡花
りしことあればなり、思うてここに到る毎に、お通は執心の恐しさに、「母上、母上」と
亡母を念じて、己が身辺に絡纏りつつある淫魔を却けられむことを哀願しき。お通の心は....
「東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
歿したが、実隆はこの侍女の三十四歳の時に生れ、厚く介抱を受けているからして、その
亡母の年回にも贈り物をし、その老官女が歿した時は、葬式その他万端特別の待遇であっ....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
、これは愚痴《ぐち》じゃが、いま考えても、あとの祭りだ。そこでなあ、おさよどの、
亡母《はは》によく似ている年とったそこもとをよく労《いたわ》って進ぜたなら、草葉....
「朱絃舎浜子」より 著者:長谷川時雨
せるために、よい作を選み、彼女の弾箏五十年の祝賀にそなえたいと思ううちに、彼女も
亡母《なきはは》によばれたように大急ぎでこの世を去ってしまった。 病床についた....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
でいたのである。――武蔵は気がついて、こういう周囲の物の気配に、思いもしなかった
亡母の夢を見たのであろうと思った。そして、懐かしいものと会ったように、その風車へ....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
屋でも、自分まで三代も住んだ小屋かとながめて、夜もすがら、祖父の思い出や、祖母や
亡母のことなどを、武蔵へ話して聞かせた。 そうして、翌る日の朝。 武蔵は、支....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
っている人だった。この天野山金剛寺の附近に嫁いでいるというので、彼女が分ったら、
亡母の位牌とかたみ髪を金剛寺へ納めて供養して貰おうという考え。 もし分らなかっ....