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交互
「交互〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
交互の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
ここに女の肉体がある! 木崎はいじらしいばかりに痩せた娘の肩と、ふっくりした腰を
交互に見ているうちに、いらいらして来て、いきなり声を掛けた。 「おい!」 五 「....
「義血侠血」より 著者:泉鏡花
と》りて、右手《めて》には黄白《こうはく》二面の扇子を開き、やと声|発《か》けて
交互《いれちがい》に投げ上ぐれば、露を争う蝶|一双《ひとつ》、縦横上下に逐《お》....
「蒼穹」より 著者:梶井基次郎
間には、一つの溪をその上流へかけて十二|単衣《ひとえ》のような山褶《やまひだ》が
交互に重なっていた。そしてその涯《はて》には一本の巨大な枯木をその巓《いただき》....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
自信のないおどおどした表情と、すべての女に対する嫌悪と復讐の気持に凄んだ表情を、
交互にその子供っぽい美しい顔に泛べながら、豹一はじっと女を見据えていた。 その....
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
平均するとやはり三六五日ということになったのである。 カルデア人の文化は季節の
交互変化と甚だ深い関係があるので、彼らは暦の計算を重要視した。始めには、多数の民....
「最終戦争論」より 著者:石原莞爾
代的影響でありまして、軍事上から見た世界歴史は、決戦戦争の時代と持久戦争の時代を
交互に現出して参りました。 戦争のこととなりますと、あの喧嘩好きの西洋の方が本....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
浮べ、飛行機全台数二千機中六百台の偵察機は各母艦より飛翔して輪形陣の進航前方を、
交互警戒し、時速三十キロにて北西に向い航行中なり……」 「それが本当なら、こっち....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ある約拿を図案化したコプト織の敷物が敷かれ、その部分の床は、色大理石と櫨の木片を
交互に組んだ車輪模様の切嵌。そこを挾んで、両辺の床から壁にかけ胡桃と樫の切組みに....
「聖アレキセイ寺院の惨劇」より 著者:小栗虫太郎
よって、鐘の鳴る順序が不変の機械装置によること、二つの大鐘がそれぞれ反対の方向へ
交互に振動する――などを知った。それから少し経って、呼息が白い煙のように見え始め....
「鞄らしくない鞄」より 著者:海野十三
女の手にはピストルが握られていた。ピストルは小山すみれと美貌《びぼう》の青年とに
交互《こうご》に向けられている。 美貌の青年が両手をあげた。小山嬢もそのあとか....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
には、大戦直前における快走艇倶楽部員の移動が記されていて、艇長とシュテッヘとは、
交互に反対の倶楽部へ入会しているのだった。 しかしウルリーケは、法水の謝辞を快....
「決闘場」より 著者:岡本かの子
劇しい騒音があった。 アイリスは、地を蹴る乱雑な響に腹底をいたぶられた。二人の
交互に鼻血を啜る音を聞いた。猛獣の荒々しい呼吸づかいさえ感じて総毛立った。これら....
「ガルスワーシーの家」より 著者:岡本かの子
た情慾のようなひらめきを見せてべールの間からガルスワーシー夫妻や二人の日本人達を
交互に見て癇高い声で言った。 ――私は詩人です。私は三代続いた詩人の家の娘です。....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
あって、肖像画家としての私の技術を示すためではない。かつ私が二葉亭と最も深く往来
交互したのは『浮雲』発行後数年を過ぎた官報局時代であって幼時及び青年期を知らず、....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
迫しつつあるを思わしむ。 三 戦争の指導、会戦の指揮等は、その有する二傾向の間を
交互に動きつつあるに対し、戦闘法及び軍の編成等は整然たる進歩をなす。 即ち、....