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交情
「交情〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
交情の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「青木の出京」より 著者:菊池寛
も、彼の絶対的な崇拝者として、彼の従順なる忠僕としてであった。 青木と雄吉との
交情が、何事もなく一年ばかり続いた頃であった。そこに、雄吉に対する大なる災難――....
「ゼラール中尉」より 著者:菊池寛
ぐ回ってくるのを、確信しているようであった。 ガスコアン大尉とゼラール中尉との
交情は、十日ばかりの間、順当に発展した。が、その間に大尉は初めは少しも気がつかな....
「芥川の事ども」より 著者:菊池寛
避けたかったのだ。病死を装いたかったのであろう。 芥川と自分とは、十二、三年の
交情である。一高時代に、芥川は恒藤君ともっとも親しかった。一高時代は、一組ずつの....
「運命」より 著者:幸田露伴
所の主とするところありて泛濫ならざるを示せり。当時の詩人に於ては、高啓を重んじ、
交情また親しきものありしは、|奉の長詩の前半、自己の感慨|行蔵を叙して忌まず、道....
「蒲生氏郷」より 著者:幸田露伴
甚だ忠誠であり、縁者として前田又左衛門利家との大の仲好しであったが、家康とは余り
交情の親しいことも無かったのであり、政宗は却《かえっ》て家康と馬が合ったようであ....
「南地心中」より 著者:泉鏡花
許に翳したが、 「こう云うたかて、多一さんと貴女とは、前世から約束したほど、深い
交情でおいでる様子。今更ではあるまいけれど、私とは不思議な御縁やな。 思うてみ....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
家主かわりぬ。さればわれその女房とはまだ新らしき馴染なれど、池なる小魚とは久しき
交情なりき。 「小母さん小母さん」 この時髪や洗いけん。障子の透間より差覗けば....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
たか、それはちっとも判らないが、いずれにしても時々に吉之助をよび出して、どこかで
交情をつないでいたらしい。あるいはやはりお銀の隣りの空き家を利用していたかも知れ....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
感じるからだ。 しかし、前川は穏健主義の紳士で、周囲を毀ち破ってまで、新子との
交情を深める考えはなかった。 綾子夫人の眼から、そっとかくれて、静かな、足るを....
「血ぬられた懐刀」より 著者:国枝史郎
いものが一つあった。他ならぬ秋安の心であった。 「萩野と馴染んで一年になる。その
交情は厚かったはずだ。あの女を苦しめた覚えはない。愛して愛して愛し抜いたはずだ。....
「有喜世新聞の話」より 著者:岡本綺堂
か、それはちっとも判らないが、いずれにしても時どきに吉之助をよび出して、どこかで
交情をつないでいたらしい。あるいはやはりお銀の隣りの空家を利用していたかも知れな....
「秀吉・家康二英雄の対南洋外交」より 著者:国枝史郎
来ると、家康はいよいよ親和外交の奥の手を発揮し「容額を拝せず、辞語を聴かざるも、
交情は四海一家の思いをなせり」などと、およそ秀吉が、わしは太陽の申し子じゃ、お前....
「註文帳」より 著者:泉鏡花
物変り星移りの、講釈のいいぐさじゃあないが、有為転変、芳原でめぐり合、という深い
交情であったげな。 牛込見附で、仲間の乱暴者を一|人、内職を届けた帰りがけに、....
「エリザベスとエセックス」より 著者:片岡鉄兵
。 また実際、フランス大使の扱いかたには、熟練を要したのである。当時、新しい外
交情勢が展開し、どちらに転んでいいものか、エリザベスもいままでになく去就に迷って....
「春泥」より 著者:久保田万太郎
、そうなってもかわらないのは菱川とかれの仲だった。――一度こじれた二人のあいだの
交情はどこまでいってもむすぼれ解けなかった。 が、かれにとっては何のことでもな....