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交換手
「交換手〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
交換手の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「お律と子等と」より 著者:芥川竜之介
方へ駈けて行った。
洋一は妙にてれながら、電話の受話器を耳へ当てた。するとまだ
交換手が出ない内に、帳場机にいた神山《かみやま》が、後《うしろ》から彼へ声をかけ....
「妖婆」より 著者:芥川竜之介
気色で、「じゃ一度切って、またかけ直すぜ。」と云いながら、一度所か二度も三度も、
交換手に小言を云っちゃ、根気よく繋《つな》ぎ直させましたが、やはり蟇《がま》の呟....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
たり、さびれた温泉場の宿屋で宿賃が払えなくなって、兄ちゃんは客引に雇われ、お前は
交換手に雇われて……」 「兄ちゃん、誘拐して! 誘拐して!」 京吉の眼もふとう....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
多鶴子の電話の声が美しかったことを想い出した。 「通じましたから、お話し下さい」
交換手の声に、多鶴子の家の内部が見える思いだった。女中が電話口に出ていた。多鶴子....
「生きている腸」より 著者:海野十三
する文献をまとめて、俺にくれんか。――ホルモンといえば、この病院にいた例の美人の
交換手はどうした。二十四にもなって、独身で頑張っていたあの娘のことだよ」 と、....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
疾くに帰って来てなきゃならないんだがね」 「うむ」亀さんは首を傾けて、去年の秋、
交換手をしている娘の案内で見に行った東京中央電話局の建物を思いうかべていた。「ひ....
「二少女」より 著者:国木田独歩
震えて居た。 下 此二人の少女は共に東京電話交換局お富といい、
交換手としては両人とも老練の方であるがお秀は局を勤めるようになった以来、未だ二年....
「火薬船」より 著者:海野十三
音のにた秘書課のラームという社員の机上電話につながれた。 「ラームさん」と商会の
交換手がいった。 「例のフランス氏こと実はポーニン氏から、モロ警部さんあてにお電....
「空襲警報」より 著者:海野十三
てみたんだよ」 「どうだったい……無事だったかい」 「ウン。無事だった。五十人の
交換手が、みんな死ぬ覚悟で交換台を守っていたよ。警報の連絡に大手柄をたてたんだと....
「棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
働電話函が立っているのを見つけて、そのなかに飛びこんだ。だが受話器をとりあげて、
交換手をいくら呼び出してみても、ウンともスンとも云わなかった。 「これは困った。....
「雨」より 著者:織田作之助
らだ。 ある日、給仕のくせに生意気だと撲られた。三日経つと、社内で評判の美貌の
交換手を接吻した。 最初の月給日、さすがにお君の喜ぶ顔を想像していそいそと帰っ....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
前川氏は、午前中家で新子からの電話を待ち、午後から会社のビルディングへ行き、
交換手に電話がかからなかったかと訊いてみたが、いいえ、どなたからもという返事であ....
「白銅貨の効用」より 著者:海野十三
。十銭白銅貨は十銭貨幣であると同時に、重量|秤であり、標的であり、爪磨きであり、
交換手呼出器であり、切符|押出機であり、煙草キャラメル押出機でもある。 結言 ....
「昨日・今日・明日」より 著者:織田作之助
れる杉山節子さんに急用なんですが、電話口へ呼んで下さいませんか」 「うふふ……」
交換手は笑って、 「放送中の人を、電話口に呼べませんよ」 「あッ、なるほど、こり....
「鴎外の思い出」より 著者:小金井喜美子
まれましたが、幸いに知人に電話交換局の人があって、そちらへ世話をしてくれました。
交換手なのですが、先方へ線を繋ぐ時、声が漏れて来るのを耳にしますと、お嬢さんが友....