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「交趾〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

交趾の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
老年」より 著者:芥川竜之介
、大徳寺物の軸がさびしくかかって、支那水仙であろう、青い芽をつつましくふいた、白交趾《はつコオチン》の水盤がその下に置いてある。床を前に置炬燵《おきごたつ》にあ....
十二支考」より 著者:南方熊楠
平広記』二九二。『本草綱目』五一。『広博物志』四六。一八八一年サイゴン発行『仏領交趾支那遊覧探究雑誌』八号、三五五頁。一八八三年刊行、一六号一五一頁。一九〇〇年....
野分」より 著者:夏目漱石
、男の眼を射る。 女の振り向いた方には三尺の台を二段に仕切って、下には長方形の交趾《こうち》の鉢《はち》に細き蘭《らん》が揺《ゆ》るがんとして、香《こう》の煙....
菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
な生臙脂がゝった処があり、それに青貝のようにピカ/\した処もあると云いますから、交趾焼のような物かと聞きましたら、いや左様でもない、珍らしい皿で、成程一枚|毀し....
小説 不如帰 」より 著者:徳冨蘆花
た所がない、いやに執念な人だよ」と夫人は常にののしりぬ。ああ土鉢に植えても、高麗交趾の鉢に植えても、花は花なり、いずれか日の光を待たざるべき。浪子は実に日陰の花....
十二支考」より 著者:南方熊楠
ず。ただし右様の用意せずに割れば、かの像竹から地下へ抜け失せしまうという(『仏領交趾支那《コシャンシン・フランセーズ》雑誌』一六号に載ったエーモニエの『柬埔※《....
十二支考」より 著者:南方熊楠
草綱目』に蒙頌《もうしょう》一名|蒙貴《もうき》は尾長猿の小さくて紫黒色のもの、交趾《こうし》で畜うて鼠を捕えしむるに猫に勝《まさ》るとあるを見て蒙※《もうき》....
十二支考」より 著者:南方熊楠
美女に化けて人と交会すという(『正法念処経』一七)、一六三一年ローマ板ボルリの『交趾《こうし》支那伝道記』二一四頁に、その頃交趾に婬鬼多く、貴族の婦女これと通ず....
日本脱出記」より 著者:大杉栄
った。 五 フランスの船は、海防《ハイフォン》とか西貢《サイゴン》とかの、仏領交趾支那の港に寄る。そして、そこからまた、満期になったフランスの下士官どもや兵隊....
赤格子九郎右衛門」より 著者:国枝史郎
は経過した。 そして物語は舞台を変えた柬埔寨国へ移ったのである。 暹羅の南、交趾支那の北、これぞ王国柬埔寨の位置で、メコン河の下流、トッテサップ湖の砂洲に、....
ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
すナ。無限に金を儲ける術でございます。……一九二五年のことでございますヨ。手前は交趾支那《こうちしな》の安交《アンコオル》から暹羅《シャム》の迷蘭《メエランク》....
東洋文化史における仏教の地位」より 著者:高楠順次郎
ルンビニー」という地方で今にその古趾が残っております。今は「チャム」と云う人種が交趾に残っている、その辺から掘り出す物を見ますると、たいていインドの舎衛城である....
北海の白鳥」より 著者:小川未明
なもので、ぜいたくのあらんかぎりを尽くしていました。支那の宝玉や、印度の更紗や、交趾の焼き物や、その他、南海の底から取れたさんごなどで飾られていました。そしてそ....
野草雑記・野鳥雑記」より 著者:柳田国男
史があることは、我々はつとに家々の鶏においてこれを経験している。チャボと名古屋|交趾とを並べて鳴かせて見ても、神代の常世の長鳴鳥の声音を、想像することはむつかし....