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交野
「交野〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
交野の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「偸盗」より 著者:芥川竜之介
お頭《かしら》にけがをさすな。射ろ。射ろ。味方の矢にも、鏃《やじり》があるぞ。」
交野《かたの》の平六《へいろく》が、斧《おの》の柄《え》をたたいて、こうののしる....
「鳥羽伏見の戦」より 著者:菊池寛
松山、高松、浜田等の藩兵が加わっていた。 京軍の方は、毛利|内匠、山田市之丞、
交野十郎の率いた八百の長軍、伊知地正治、野津七左衛門の率いた薩軍が主力で、それに....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ない。 結婚解消……となって、女は垂水《たるみ》の実家へ送り帰される途中――。
交野《かたの》の辻《つじ》という野原があります。そこへさしかかると、鳴いて飛びた....
「浮雲」より 著者:二葉亭四迷
の不審を質問する。質問してしまえばもはや用の無い筈《はず》だが、何かモジモジして
交野《かたの》の鶉《うずら》を極めている。やがて差俯向いたままで鉛筆を玩弄《おも....
「鳴雪自叙伝」より 著者:内藤鳴雪
等に待遇されていた。故にその身分だけの小屋を貰っていたが、或る時、私の母の弟で、
交野《かたの》金兵衛といって、同じく常府で居たものが、私を連れて外出しようとした....
「源氏物語」より 著者:紫式部
からなのだ。自重してまじめなふうの源氏は恋愛風流などには遠かった。好色小説の中の
交野《かたの》の少将などには笑われていたであろうと思われる。 中将時代にはおも....
「源氏物語」より 著者:紫式部
ぬ君 という歌の書かれた手紙を、穂の乱れた刈萱に中将はつけていた。女房が、 「
交野の少将は紙の色と同じ色の花を使ったそうでございますよ」 と言った。 「そん....
「俊寛」より 著者:倉田百三
、皆わしの名を知らぬ花ではあったけれど、それでもわしに春のこころを告げてくれた。
交野や嵐山の春を思えばたまらない。桜の花のなかに車をきしらせた春を思えば。つんだ....
「小坂部姫」より 著者:岡本綺堂
声もきこえた。桜の梢を越えて、うす緑の山が幾重にも重なっているのが遠く仰がれた。
交野か、嵯峨か、なんでも一度ならず見たことのある景色だとは思いながら、小坂部はそ....
「空中征服」より 著者:賀川豊彦
橋から京阪電車に乗って、枚方まで行き、枚方から東の岡を登って、彼の好きな北河内|
交野の原に出た。彼はひとりぼっちで野良を彷徨した。山田村から津田村の大池まで彼は....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
、数寄屋へ通った客なる人、京浪人と称しているが、まことは七条左馬頭、梅渓右少将、
交野左京太夫の三卿で、歴々たる公卿たちである。 一様にしのびの目立たぬ身装、茶....