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享有
「享有〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
享有の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
射が酷烈である(地球上よりも六・六倍ほど)のにかかわらず、その住民が安易な気候を
享有していると主張しているのも大いに注意すべき点である。その理由は雰囲気の比重が....
「近時政論考」より 著者:陸羯南
公同の自由を伸ばす」との謂にして、貧富智愚の差等にかかわらず人民みな平等に自由を
享有することを指す。すなわち板垣伯のいわゆる「富かつ智なる者が貧かつ愚なる者を圧....
「科学と文学」より 著者:寺田寅彦
もしれないが、もし、しばらく従来の先入観をおいて虚心に省察をめぐらすだけの閑暇を
享有する読者であらば、この中におのずから多少の真の半面を含むことを承認されるであ....
「丸善と三越」より 著者:寺田寅彦
多少の意味があるような気がする。「富む事は美徳である。富者はその美徳をあまり多く
享有する事の罪を自覚するがゆえに、その贖罪のために種々の痴呆を敢行して安心を求め....
「蒸発皿」より 著者:寺田寅彦
れらのものが物質を貫通する能力に比べて比較にならぬくらい強大な貫通能力を宇宙線が
享有しているために、地上の諸放射線とはおのずから区別されるのである。すなわち、数....
「映画雑感(Ⅲ)」より 著者:寺田寅彦
しどうしてこれが他の多くの動物よりもより多く「不格好」という形容詞に対する特権を
享有することになるのか。 人間の使ういろいろな器具器械でも一目見てなんとなくい....
「災難雑考」より 著者:寺田寅彦
れているわけである。北米の南方ではわがタイフーンの代わりにその親類のハリケーンを
享有しているからますます心強いわけである。 西北隣のロシアシベリアではあいにく....
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
でこの利器を適当に利用することを学び、そうしてたださえ豊富な天恵をいっそう有利に
享有すると同時にわが国に特異な天変地異の災禍を軽減し回避するように努力すれば、お....
「俳句の精神」より 著者:寺田寅彦
は一つの大きな「事実」である。そうだとすれば、これだけの強勢な伝播と感染の能力を
享有する七五の定数にはやはりそうなるだけの内在的理由があると考えるよりほかに道は....
「霊訓」より 著者:浅野和三郎
出したる人造の神である。大威張りで、高い所に坐り込んで、最高の名誉と最大の権力を
享有し、お気にめさぬものがあれば、片っ端から之を傷け、殺し、又苦しめる大暴君、大....
「五月の唯物観」より 著者:寺田寅彦
るときが生理的に最も健全な状態で、そういう時に最も快適な平衡のとれた心情の動きを
享有することが出来るのだと仮定する。 一方でまたこの分泌には一年を週期とする季....
「悪夢」より 著者:豊島与志雄
とが、私一人の所有でなくとも、せめて万人の共有であって、私も自分の分前だけそれを
享有することが出来たら、私は恐らく息苦しさを覚えないで済んだであろう。……そんな....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
まれる。
第一の題目においては労力の使用が問題である。
第二の題目においては
享有の分配が問題である。
労力の適宜なる使用から、公衆の勢力が生じてくる。
....
「学問の自由」より 著者:寺田寅彦
の中で純粋な自然科学的研究に没頭するという場合は、おそらく比較的に一番広い自由を
享有し得るであろう。尤も、そういう場合でも、同学者の間にはきっと、あの設備がある....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
断案で、それはこうだ。
凡そ生活でも、自由でも、日々これを贏ち得て、
始てこれを
享有する権利を生ずる。
だからここでは、子供も大人も年寄も
そう云う危険に取り巻....