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享楽主義
「享楽主義〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
享楽主義の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「時代閉塞の現状」より 著者:石川啄木
があるのか。一例を挙げるならば、近き過去において自然主義者から攻撃を享《う》けた
享楽主義と観照論当時の自然主義との間に、一方がやや贅沢《ぜいたく》で他方がややつ....
「電気看板の神経」より 著者:海野十三
気の取扱いも知っていた。更にわるいことは、従妹の春江の感電死に遭ったために、彼の
享楽主義は、怪奇趣味にめらめらと燃え上った。復讐手段としては、鈴江を直ちに殺さず....
「魔法修行者」より 著者:幸田露伴
ったようである。婦人に接しない。これも差支ないことであった。自由の利く者は誰しも
享楽主義になりたがるこの不穏な世に大自由の出来る身を以て、淫欲までを禁遏したのは....
「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」より 著者:内田魯庵
。唯、文学論としてよりは小生一個の希望――文学に対する註文を有体に云うと、今日の
享楽主義又は耽美主義の底には、沈痛なる人生の叫びを蔵しているのを認めないではない....
「愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
な快楽だけで満足できるようだったら、私らは初めから哲学に向かわなかったであろう。
享楽主義の文芸家と私らとの分岐点はじつにこのところに存する。彼らよりも私らが人生....
「世界怪談名作集」より 著者:アンドレーエフレオニード・ニコラーエヴィチ
、ラザルスは七日のあいだ、他の人々のところへ招かれて行った。 ラザルスが一人の
享楽主義者の邸へ招かれたとき、主人公は大いに笑いながら彼を迎えた。 「さあ、一杯....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
えして言うが、諸君は、楽しい生活などという、甘ったるい、自由主義的・個人主義的|
享楽主義に、いつまでもとらわれていてはならない。日本は今や君国のために水火をも辞....
「地上」より 著者:島田清次郎
らない文章をつづり、またお前という女とも恋らしいものをしてみているのだ。厭世的な
享楽主義とでもいう奴があれば、言わしておくさ。厭世どころでないのだ。そんな「厭世....
「なよたけ」より 著者:加藤道夫
惑っている。……「素朴な」人間の心を喪失している。都の人達はみんな利己主義です。
享楽主義です。自分の利慾しか考えない。自分の享楽しか考えない。みんな自己本位の狭....
「荘子」より 著者:岡本かの子
った。墨子の流れを汲む世界的愛他主義が流行るかと思えば一方楊朱の一派は個人主義的
享楽主義を高唱した。変ったものには「白馬、馬に非ず」の詞で知られて居る公孫龍一派....
「世界の裏」より 著者:国枝史郎
神を尊び、経済(主として貿易)に於ては、自由主義を用い、個人の生活様式に於ては、
享楽主義を旨とした。 しかし然ういう国家であっても、前記の如く、曠古の英雄ハン....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
あった。が、二葉亭の文学というは人生に基礎を置く文学であって、単なる芸術一天張の
享楽主義や遊蕩三昧や人情趣味の文学ではなかった。即ちビェリンスキーの文学、ゴンチ....
「囚われたる現文壇」より 著者:小川未明
。稀れに傾向の著るしい作家があって、虚無主義に立ったり厭世主義に立ったり若しくは
享楽主義に立ったりしても、其処にはそれ/″\固い信念と強い主張と深い哲学とがある....
「若き姿の文芸」より 著者:小川未明
家には、未だ其れを言うだけの権威と資格が足りないと思う。 理想主義、自然主義、
享楽主義、等に関し、我が文壇の批評家は、今迄世間に現われている其れ等の作の効果を....