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「京城〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

京城の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
開化の良人」より 著者:芥川竜之介
せんでした。 「ところがその中に私はある官辺の用向きで、しばらく韓国《かんこく》京城《けいじょう》へ赴任《ふにん》する事になりました。すると向うへ落ち着いてから....
金将軍」より 著者:芥川竜之介
民は親は子を失い、夫は妻を奪われ、右往左往《うおうさおう》に逃げ惑《まど》った。京城《けいじょう》はすでに陥った。平壌《へいじょう》も今は王土ではない。宣祖王《....
聖書の読方」より 著者:内村鑑三
亦「其前に置かれたる喜楽に因りてその恥を厭わない」のである、神は彼等のために善き京城を備え給うたのである、而して彼等は其褒美を得んとて標準に向いて進むのである(....
碧蹄館の戦」より 著者:菊池寛
。三番隊以下の後続部隊も日を隔てて次々に上陸した。先鋒の三軍各々路を三つに分ち、京城を目指して進んだが、処々に合戦あるものの、まるで無人の境を行く如しと云ってよ....
故郷を想う」より 著者:金史良
見る度に、私はむしろ羨しくなり又自分をはかなく思うのである。此頃も私の家では母と京城の専門学校から戻って来たばかりの妹が二人きりで侘しく暮していることであろう。....
運命」より 著者:幸田露伴
て施為せるところの者は、即ち是れ孝陵の土|未だ乾かずして、北平の塵既に起り、矢石京城に雨注して、皇帝|遐陬に雲遊するの因とならんとは。 太祖が諸子を封ずること....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
振わず、この洛陽で叛臣|朱全忠のために弑せられたのである。(同上) 我来也京城の繁華の地区には窃盗が極めて多く、その出没すこぶる巧妙で、なかなか根絶するこ....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
気絶した者には生姜湯を飲ませて介抱し、死骸は早々に棺に納めた。 美少年の死京城の金魚街に徐四という男があった。家が甚だ貧しいので、兄夫婦と同居していた。あ....
天馬」より 著者:金史良
一 ある重苦しい雲の垂れこめた日の朝、京城での有名な廓《くるわ》、新町裏小路のとある娼家から、みすぼらしい風采の小説家....
死者の書」より 著者:折口信夫
はあったが、多くはやはり、鷺栖の阪の北、香具山の麓から西へ、新しく地割りせられた京城の坊々に屋敷を構え、家造りをした。その次の御代になっても、藤原の都は、日に益....
美味放談」より 著者:北大路魯山人
だね。あれは今でも不思議に思っている。も一つ朝鮮の食い物で記憶に残っているのは、京城(ソウル)から新山へ行く途中に大きなせりがつくってある。大きいのなんの、太く....
俗臭」より 著者:織田作之助
からはみ出した。最近、千恵造から彼の所へはじめての便りがあったのだ。千恵造夫婦は京城にいる賀来子の伯父を頼って朝鮮に渡り、今は京城の色町で、「赤玉」という小さな....
私の履歴書」より 著者:井上貞治郎
戦にでも出かけるように、再び一人ぼっちになって私は、つるから放たれた矢となって、京城をさして突っ走ったのである。 仁川から汽車に乗り、京城の駅におり立った。例....
明石鯛に優る朝鮮の鯛」より 著者:北大路魯山人
目的で渡った。その時季がちょうど五月一日から三十日までであった。行程は朝鮮半島の京城から以東をおよそ全部旅行した。その折、太口面(康津郡)すなわち木浦から少し手....
自来也の話」より 著者:岡本綺堂
喜劇自来也」をかいた。自来也は我来也で、その話は宋の沈俶の「諧史」に載せてある。京城に一人の兇賊が徘徊した。かれは人家で賊を働いて、その立去るときには必ず白粉を....