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亭
「亭〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
亭の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「英雄の器」より 著者:芥川竜之介
うんか》のような味方の大軍に対して、戦った所が、仕方はありません。それに、烏江の
亭長《ていちょう》は、わざわざ迎えに出て、江東《こうとう》へ舟で渡そうと云ったそ....
「戯作三昧」より 著者:芥川竜之介
田同朋町《かんだどうぼうちょう》の銭湯松の湯では、朝から相変らず客が多かった。式
亭三馬《しきていさんば》が何年か前に出版した滑稽本《こっけいぼん》の中で、「神祇....
「一夕話」より 著者:芥川竜之介
舎にいた、我々六人の中年者《ちゅうねんもの》である。場所は日比谷《ひびや》の陶陶
亭《とうとうてい》の二階、時は六月のある雨の夜、――勿論《もちろん》藤井のこうい....
「開化の良人」より 著者:芥川竜之介
めました。何でも夫人の前身は神戸あたりの洋妾《らしゃめん》だと云う事、一時は三遊
亭円暁《さんゆうていえんぎょう》を男妾《おとこめかけ》にしていたと云う事、その頃....
「河童」より 著者:芥川竜之介
にいた獺が一匹、ある河童の夫婦を訪問しました。そのまた雌《めす》の河童というのは
亭主を殺すつもりでいたのです。なにしろ
亭主は道楽者でしたからね。おまけに生命保険....
「金将軍」より 著者:芥川竜之介
応瑞《きんおうずい》に国を救わせたからである。
金応瑞は義州《ぎしゅう》の統軍
亭《とうぐんてい》へ駈《か》けつけ、憔悴《しょうすい》した宣祖王《せんそおう》の....
「湖南の扇」より 著者:芥川竜之介
、折角の譚の勧めに従い、湘江を隔てた嶽麓《がくろく》へ麓山寺《ろくざんじ》や愛晩
亭を見物に出かけた。
僕等を乗せたモオタア・ボオトは在留日本人の「中の島」と呼....
「温泉だより」より 著者:芥川竜之介
はわたしにはわかりません。ただ鮨屋《すしや》に鰻屋《うなぎや》を兼ねた「お」の字
亭のお上《かみ》の話によれば、色の浅黒い、髪の毛の縮《ちぢ》れた、小がらな女だっ....
「或日の大石内蔵助」より 著者:芥川竜之介
《みなとちょう》辺にあった話です。何でも事の起りは、あの界隈《かいわい》の米屋の
亭主が、風呂屋で、隣同志の紺屋の職人と喧嘩をしたのですな。どうせ起りは、湯がはね....
「馬の脚」より 著者:芥川竜之介
汝の名は女なり」! 常子も恐らくはこの例に洩《も》れず、馬の脚などになった男を御
亭主《ごていしゅ》に持ってはいないであろう。――半三郎はこう考えるたびに、どうし....
「田端日記」より 著者:芥川竜之介
役所前の古道具屋で、青磁の香炉を一つ見つけて、いくらだと云ったら、色眼鏡をかけた
亭主が開闢以来のふくれっ面をして、こちらは十円と云った。誰がそんなふくれっ面の香....
「滝田哲太郎氏」より 著者:芥川竜之介
う。 僕は滝田君の訃を聞いた夜、室生君と一しょに悔みに行った。滝田君は所謂観魚
亭に北を枕に横わっていた。僕はその顔を見た時に何とも言われぬ落莫を感じた。それは....
「スリーピー・ホローの伝説」より 著者:アーヴィングワシントン
れば、この名は、そのむかしこの近隣の女房たちがつけたもので、市場のひらかれる日に
亭主連が村の居酒屋のあたりをぶらついてはなれない頑固な癖があったからだという。そ....
「親ごころ」より 著者:秋田滋
坐って、黙々とそれを食べていた。 夫婦の悲しい身の上ばなしを聞かされた旅籠屋の
亭主が、ある日、二人にこんなことを云った。 「俺も娘さなくした人を知ってるだがな....
「三人の百姓」より 著者:秋田雨雀
は、高い声で話をしながら坂を登って行きました。二人は浜へ嫁に行っていた村の娘が、
亭主に死なれて帰って来たという話を、さもさも大事件のように力を入れて話していたの....