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「人の業〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人の業の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ルクレチウスと科学」より 著者:寺田寅彦
に未完成であるべき物理的科学の殿堂の基礎はだれが置いたか。これはもちろん一人や二人の業績ではない。しかしその最初のプランを置き最初の大黒柱を立てたものは、おそら....
映画雑感(Ⅰ)」より 著者:寺田寅彦
提出したであろうと想像される。 日本人、ことに知識階級の人々の中にはとかく同胞人の業績に対してその短所のみを郭大し外国人のものに対してはその長所のみを強調した....
十二支考」より 著者:南方熊楠
わ》しとした。第八図は野干(ジャッカル)頭の神アヌビスと鷹頭の死人の守護神が、死人の業《ごう》を秤《はか》る衡《はかり》の上に狗頭猴が坐し、法律の印したる鳥羽と....
丹下左膳」より 著者:林不忘
るまい。武士、町人、町娘、なんでもござれで、いや無残な死にざまなそうな。だが、一人の業《わざ》ではないらしい。青山、上野、札《ふだ》の辻《つじ》、品川と一晩のう....
知識と政治との遊離」より 著者:中井正一
とに都合のよい理論を構築することに成功した人である。これは決してアリストテレス個人の業蹟というべきでなく、次の事にまた原因をもっている。それは、人間は自分で生き....
南国太平記」より 著者:直木三十五
で完うなるような、女々しい恋を、わしは武士の恋とは思わぬ。心中沙汰は、浅はかな町人の業じゃ」 綱手は、月丸の言葉の半分は判った。然し、半分は、月丸の独り勝手な....
勝負師」より 著者:織田作之助
の融通無碍を信じ、それに頼り、それに憑かれるより外に自分を生かす道を知らなかった人の業のあらわれである。自己の才能の可能性を無限大に信じた人の自信の声を放っての....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
に、インドはすでに英国の所領に帰してその人民は英政府の奴隷に異ならず、今のインド人の業はただ阿片を作りて支那人を毒殺し、ひとり英商をしてその間に毒薬売買の利を得....
文化史上より見たる日本の数学」より 著者:三上義夫
あるいは関以外の人が創意したものかも知れぬ。かく考うるときは、奈良の一件は当時の人の業績が集められておって、関はそれを手に入れたものかも知れぬ。こう考えれば外国....
艶色落語講談鑑賞」より 著者:正岡容
う。 整った医務室も見た。薬の匂いのする生暖かい洗浄室へも案内された。 五十人の業者は、パレスの中にそれぞれの屋号を持っていて、原さんのは都川。他も、千歳、....
真間の手古奈」より 著者:国枝史郎
行って和布をかったり、苦心して子供を育てました。つまり二人の子を養育して、亡き良人の業をつがせようものと、辛苦したのでございます。然るに長男が八歳となり、次男が....
江戸芸術論」より 著者:永井荷風
と共にその終局を告げしとなすも不当には非ざるべし。されど事実はなほそれら諸家の門人の業をつぎて明治に及べるもの尠《すくな》からず。余は宛《さなが》ら夜半の落月を....
」より 著者:上村松園
この話を聞いて妻はそれでは私も砧を打ってみようという。夕霧は、一旦は良家の女人の業でないと止めるが、その熱心さにひかされて砧を部屋の中にしつらえ二人で互に打....
賤民概説」より 著者:喜田貞吉
も、普通民は、穢れを恐れるが故に、自身これを扱うことが出来ぬ。そこで自然それは非人の業となり、彼らはこれを屠ってその皮を剥ぎ、皮革を製し、肉を喰う。この有利なる....
ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
の人間が変わる。研究主題に全心を奪われてしまうのである。幾日も図書室にこもって先人の業績を調べる。カードをつくる。それをひと通りまとめて、さてわが新機軸を考案す....