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「人を食う〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

人を食うの前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
十二支考」より 著者:南方熊楠
啖《く》う。創《きず》を受けまた究迫さるるにあらざれば人と争闘せず。毎《いつ》も人を食う奴は勢|竭《つ》き歯弱れる老虎で村落近く棲み野獣よりも人を捉うるを便とす....
十二支考」より 著者:南方熊楠
れたといった。それは希《まれ》に深山にある大きな獣で、目鼻手足なく口ばかりありて人を食う。これ名利を専らにして仏法を学び、口先のみ賢く、智の眼、信の手、戒の足一....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
しかし、食い散らされた死体のことは、誰も兵馬と同じ疑いを抱くものはなく、ただ狼が人を食うという噂《うわさ》のみが、駅路筋に伝わって、聞く人をして戦慄せしめるに留....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
の海上へ行っても予想はできませんが、地理と人情はたいていわかります、この辺には、人を食う種族の住む島はなく、人の船を襲うて荷を奪う海賊というものも、あまり現われ....
狂人日記」より 著者:井上紅梅
意外ではない。仲間を集めて乃公を食おうとするのは、とりもなおさず乃公のアニキだ。人を食うのは乃公のアニキだ! 乃公は人食の兄弟だ! 乃公自身は人に食われるの....
明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
めてくれる。なめることは、犬が傷を治す何よりの方法なのだ。こういう愛情の表現を、人を食う一歩手前の作法だとカンちがいしているのではなかろうか。 また、愛情の表....
夜光虫」より 著者:織田作之助
りゃ魚は食わんよ。生ぐさいものを食うと、反吐が出る」 「ほな、何を食うんや」 「人を食う。いちいち洒落を言わすな」 男の方が役者が一枚上だった。 「食わん魚釣....
空中征服」より 著者:賀川豊彦
ら……どうやら、こんどの空中村も人間改造機も一種の手品ですぜ!……今度の市長ほど人を食うて平気でおる男は、少うおまっせ」 「そうすると、やっぱり食わせものだっし....
えぞおばけ列伝」より 著者:作者不詳
あるとおり,言われたことをそのまま信じこむものだから,私たちの下の口が生きた男の人を食うなどという,とんでもないでたらめにだまされて,今はもう遠い遠い所へ逃げて....